第1回プロジェクト合同調整会議開催

2017年1月23日

4月の最終週にプロジェクト開始後初めてのプロジェクト合同調整会議(JCC)を実施しました。JCCとはプロジェクトの意思決定機関でプロジェクトの関係者(政府の高官やJICA関係者等)が集まり、プロジェクトの進捗を確認したり、計画内容の変更等に関して合意を得る重要な会議です。今回は最初のJCCということもあり、JICA本部と国際医療センターから運営指導という形で2名のオブザーバー参加もいただきました。

今回のJCCでは2点の重要な議題がありました。1点目はプロジェクト対象4郡で実施したベースライン調査の結果を受けて改定を行った、プロジェクトデザインマトリックス(PDM)について合意を得ることです。PDMとはプロジェクトの実施・評価を行う際の基本となるプロジェクトにとっては設計図のようなものです。ベースライン調査の結果を受け、プロジェクトの関係者が議論を重ね、改定を行いました。

2点目はこちらもベースライン調査の結果を受け、各郡が作成した郡立案活動計画(DSAP)をプロジェクト関係者に周知することです。DSAPはプロジェクトにとって中心となるコンポーネントで、DSAPの運用を通して各郡のヘルスマネジメントの強化を行っていきます。今回のJCCではDSAPの内容を紹介し、参加者から意見を得ることを目的としていました。

JCCでは、保健省事務次官の挨拶後、各対象州の代表がベースライン調査の内容とその結果を受けて各郡ごとに作成したもしくは現在作成中のDSAPのプレゼンテーションを行いました。保健省からはPDMの改定ポイントおよびプロジェクトの概要と目的の説明がありました。

プレゼンテーション後、参加者からはさまざまな意見が出されました。例えば、参加者のひとりからはJICAからの支援だけに頼るのではなく現在あるリソースを活用することで不足している部分を賄えるのではないか、という意見が出ました。保健省事務次官からも同じ地域で援助国がばらばらに活動するのではなく連携することで活動の効率も上がり、時間、人材、費用が節約できるのではという話がなされました。

BHC for UHCプロジェクトは国、州、郡のレベルを支援しており、活動の中身も多岐に渡っているため、各レベルのさまざまな部署、関連する支援を行っている援助国が関わることになります。そのため、いかにコミュニケーションを取っていくかが鍵となります。JCCの最後にはプロジェクトから今後どのようにコミュニケーションを維持していくか、例えば定例会議を設定する、各地域や部署及び活動の担当者を決める等の提案を行い、参加者の合意を得ました。

これから活動内容を詳細化し、計画に沿って本格的に実際の活動を進めていくことになります。

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プレゼンテーションを行う南部州保健局長

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保健省によるPDM改定の説明

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保健省事務次官によるPDM改定等の変更点の承認サイン