新生児ケアのトレーニング

2018年10月17日

2018年10月

プロジェクト対象地域であるルサカ郡において当プロジェクトが支援する郡保健活動計画(DSAP)の一環として新生児ケアの研修会を10月1日から4日間で開催しました。

この研修会を開催することになったきっかけは、DSAPの活動のひとつとして定期的に行っている産科搬送システムのレビュー会議で、今後の課題として新生児ケアの改善が挙げられたことでした。そこでルサカ郡保健局は郡内の出産施設を対象に新生児ケア、特に新生児心肺蘇生、持続的気道陽圧療法(CPAP)、カンガルーマザーケアについての4日間の研修を計画、当プロジェクトの支援を得て実施することになりました。トレーナーはザンビア医科大学病院の医師、看護師、助産師からなるザンビア新生児蘇生チームのメンバーで、研修生はルサカ郡にある13ヶ所の出産施設から派遣された看護師、助産師で26名が研修を修了しました。

今回の新生児ケア研修は、4日間にわたり蘇生に重点を置きながらも包括的な内容であり、シミュレーション研修も多く取り入れた大変実践的なものとなりました。

穏やかで和気あいあいとした雰囲気でありながらも、トレーナーの熱意、研修生の真剣さが伝わってくる素晴らしい研修であったと思います。

ザンビアにおいては出生後4週間未満に死亡する新生児死亡率はいまだに高く、出生1000人当たり29人(UNICEF 2012)、日本では出生1000人に1人いるかいないかということを考えると如何にその状況に違いがあるかがわかります。ザンビアでより多くの医療従事者がこの研修を受講し、新生児医療サービスの質向上、そして新生児の死亡率低下につながることを願います。

プロジェクトでは今回の研修を経て2019年2月までルサカ郡の医療施設での新生児ケアの状況変化を調査し、母子搬送システムのオペレーショナルリサーチの結果とともに保健省関係者に報告する予定です。

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新生児心肺蘇生法の研修1

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新生児心肺蘇生法の研修2

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新生児心肺蘇生法の研修3

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CPAPの研修

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研修修了書の授与