NGO×JICA 連携の歩み

世界で起こるさまざまな課題の解決に貢献したい-非営利の市民団体であるNGOは、日本では1960年代から活動が始まったといわれ、現在までに多くの団体が設立されて、それぞれ専門性を生かした支援を行っている。JICAは途上国の開発協力を進めるなかで、NGOを大切なパートナーとして位置づけ、よりよい途上国支援に向けて対話・連携・支援を強化している。

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NGO×JICA 連携の歩み

草の根技術協力事業

国際協力の意思を持つ日本のNGO、大学、公益法人、地方自治体などの団体と協働で、途上国の開発協力を行うJICAの事業。2002年から始まり、NGO向けには現在、途上国で一定の程度の活動実績がある団体による「草の根パートナー型」、途上国での支援実績が少ない団体による「草の根協力支援型」がある。

NGOと132案件を実施!

2018年度の草の根技術協力事業は222案件で、そのうちNGOとの協働は132案件(59%)に上った。

NGOと協働 132件(59%)
その他 90件(41%)
総数 222件

NGOによる草の根技術協力事業の地域別実施状況

NGOと協働した草の根協力事業の実施状況を地域別で見ると、最も多いのは東南アジアの66件で次いでアフリカが20件と続く。

アフリカ 20件
中東 2件
東アジア 16件
南アジア 19件
東南アジア 66件
大洋州 3件
中南米 6件

NGOによる草の根技術協力事業の分野別実施状況

分野別では保健・医療、社会福祉、農業が多い。

医療・保健 23件
社会福祉 18件
農業 17件
教育 11件
環境問題 7件
都市衛生 6件
観光 4件
上下水道 4件
農産加工 3件
人的資源 3件
職業訓練 3件
総合地域開発計画 2件
開発計画 2件
公益事業 2件
畜産 2件
水産 1件
食糧増産援助 1件
森林保全・林業 1件
林業加工 1件
体育 1件
社会基盤 1件
工業 1件
道路 1件
行政 1件
その他 16件

(注)本データにおけるNGOは、特定非営利活動法人、公益法人、任意団体を指すものとする。数値は2018年度実績。

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「世界の人びとのためのJICA基金」

寄附金を活用して世界9か国で10案件を実施

JICAではSDGsの達成に向けて、広く市民や企業・団体などから寄附を受け付け、これを財源に、中小規模のNGOや個人が提案する事業の実施と支援を行う。2018年度は、貧困や飢餓に苦しむ人びとの生活向上、教育の提供、環境問題、災害復興支援などにおいて、10件(1件あたり上限100万円)の活動が実施されている。

個人からの寄附金 417件 186万1,000円
法人・団体からの寄附金 27件 1,246万6,190円
寄附金の合計 444件 1,432万7,190円

(注)数値は2018年度実績

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NGO等活動支援事業

全65件開催 のべ2,368名参加 (注)数値は2018年度実績

JICAはNGO等の能力・組織力強化を支援するため、事業マネジメントのための研修を始めとしたさまざまな研修等を国内外で企画・実施している。ほかにも、地域のネットワーク型NGO等からの提案を受け付け、NGO等同士のネットワーク機能の向上や活性化につながる研修等も開催している。1998年に始まった「NGO-JICA相互研修」などが発展して今に至るこれらのNGO等活動支援事業は、国際協力活動を実施するNGO等の、より効果的で発展的な事業の実施・推進を支援している。

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