JICAとは 1. 国際協力の最前線を担う 自国だけで平和や繁栄は実現しない。国際協力を通した世界の課題解決が日本の未来につながっている。

開発途上国が鍵を握る、世界全体の平和と繁栄

世界には200近い国・地域があり、そのうち約150ヵ国が開発途上国と呼ばれる国々である。開発途上国の多くは貧困、インフラの未整備、安全な水の供給、教育や保健医療の課題等を抱えている。また、環境破壊や感染症の蔓延、紛争の深刻化など、地球規模の問題も山積しているが、これらは決して、開発途上国だけの問題ではなく、世界全体の脅威ともなる課題である。相互依存を深める現在の世界では、もはや自国だけで平和や繁栄を享受しようとする姿勢は成り立たない。日本を含む先進国には、これらの課題を積極的に解決していく責任と使命がある。

世界に依存する日本

日本は原油、天然ガス、鉄鉱石、銅鉱石といった資源・エネルギーのほぼ100%を輸入に頼っている。また、日本の食料自給率は40%を切り、大豆、とうもろこし、小麦といった生活に欠かせない穀物に至っては、ほぼ全量を輸入に依存している。また、こうした資源や食料等の一次産品のみならず、2011年に発生したタイの洪水危機で日系企業及びそのサプライチェーン等も大きな影響を受けたように、経済や工業生産の分野においても日本国内外の問題は密接に世界と結びついている。経済に限らず、私たちの生活は、既に国際社会との協調なくしては成り立たないものになっている。

日本の平和と繁栄を実現する
戦略的ツールとしてのODA

JICAは、日本のODA(政府開発援助)のうち、日本が二国間で実施するODA(二国間援助)を一元的に実施する機関だが、ODAは富める者が貧しい者に施しを行う“慈善事業”ではない。それは国際社会の共通の利益(国際益)を求めるアクションを通じて、“我が国の安全と繁栄の確保”という国益を実現するための戦略的なツールなのである。そのためJICAとその職員は、開発途上国が直面する課題に真摯に向き合い、その解決に全力を尽くさなければならない。JICAが取り組む事業、それは開発途上国に安定と繁栄を実現するという国際社会における責務であり、相互依存を深める世界の中で人々と共存し、日本にも豊かさをもたらすための牽引力となる。

政府開発援助(ODA)とは何か

開発途上国の社会・経済の開発を支援するため、政府をはじめ、国際機関、NGO、民間企業などさまざまな組織や団体が経済協力を行っている。こうした協力のうち、政府が開発途上国に行う資金・技術の協力を「政府開発援助=Official Development Assistance: ODA」と呼んでいる。ODAは、その形態から、二国間援助と多国間援助(国際機関への出資・拠出)に分けられ、二国間援助は「技術協力」「無償資金協力」「有償資金協力」の三つの手法と、ボランティア派遣等の多様な方法によって実施されている。JICAは日本のODAのうち、二国間援助の実施を一元的に担う包括的開発援助機関である。

課題解決を実現する戦略的ツールODA

課題解決を実現する戦略的ツールODA
JICAとは 2.JICAのビジョン