ホンジュラス「警察の日」イベントで、JICAの地域警察の取り組みに最高位勲章

2022年7月29日

ホンジュラスの「警察の日」にあたる6月9日に警察関連の式典が開催され、JICAが実施している「地域警察の導入・普及」の成果が認められ、国家警察長官より最高位の「英雄ディオニシオ・デ・エレーラ勲章」を受章しました。

授章式のスピーチでは、警察庁長官、治安大臣、大統領の3名それぞれが「地域警察をもって国民からの信頼を築きながらこの国の治安改善を図りたい」と宣言し、日本からの警察分野の協力や、JICAによる長年の取り組みの成果を高く評価していることが感じられました。

毎年、「警察の日」には警察学校卒業生への学位授与、昇任者への階級章授与等を行う式典が開催され、今年はシオマラ・カストロ新政権発足後最初の「警察の日」であったため、大統領、副大統領、治安大臣・副大臣、国会議長等同席のもと、顕著な貢献のある外部の団体への叙勲も併せて実施されました。JICAが受賞した「英雄ディオニシオ・デ・エレーラ勲章」は国家警察が警察以外の個人・団体に付与できる最高位の勲章で、JICAの受勲は2008年以来、2回目となります。

ホンジュラスにおける「地域警察分野の協力」は2009年に開始の技術協力プロジェクトにより本格化し、その後、技術協力個別案件と課題別研修の組み合わせにより活動を展開してきています(現在実施中の案件名:地域住民の参加を通じた地域警察活動促進支援)。これまでの実績として、ブラジルでの第三国研修(120名)、警察研修・セミナーの実施(累計2,000名)、警察署修繕・業務環境整備(12カ所)、警察情報分析局(DIPOL:Dirección de Inteligencia Policial)への協力等が挙げられ、これらの協力により、2016年には国家地域警察モデルが承認されるという顕著な成果も得られています。現フェーズでは、地域警察モデルの普及過程で課題となっている警察組織とコミュニティ(NGOや市民団体等地域の主要アクター含む)の関係構築の促進を目指しており、中米域内・国内関係者への成果の共有も促進していく予定です。

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警察庁長官から勲章を受け取るJICAホンジュラス事務所の篠 克彦所長。(写真右から、治安大臣、大統領、国会議長、警察庁長官)