【企業インタビュー】日東建設株式会社(ナイジェリア コンクリートテスターを用いた道路付帯コンクリート構造物の点検技術の普及・実証事業)

2014年11月19日

2013年度普及・実証事業に採択され、現在事業実施中の日東建設株式会社の直接の担当である技術開発部取締役部長・久保元樹さんにお話を伺いました。

【北海道発の技術とバイタリティを国際協力の場で試したい】

【画像】今回採択された技術・製品は「非破壊によるコンクリート構造物の圧縮強度推定装置」であり、ハンマーでコンクリートを打撃した時の打撃力の時間波形を測定・分析することにより、簡便かつ高精度の圧縮強度推定を行うものであり、得られたデータは全て装置本体に記録され、コンピュータ解析も可能である。

今回事業対象国として選定したナイジェリアにおいては、予算・技術力不足等によりコンクリート構造物の検査・補修が十分に行われておらず、本技術は同国技術者の橋梁等点検技術、非破壊検査技術、橋梁等健全性評価等の能力向上に寄与し、同国の道路・橋梁等の安全性の確保、関連建設企業等の技術力向上、簡便かつ高精度の検査による財政負担の軽減等に貢献することが期待されている。

【海外展開に視野を向けるきっかけは?】

【画像】日東建設は北海道のオホーツク海沿岸の雄武町に本社を置く地方の中小企業であるが、これまでJICAが実施する研修員受入事業に間接的に関わって来た。この研修事業の中で紹介したコンクリートテスターに対する各国研修員の興味は非常に高く、日東建設内でもビジネスチャンスとしての海外展開の機運が高まり、今回の普及・実証事業への応募となった。

【ナイジェリアを対象国とした理由】

ナイジェリアはアフリカの中でも経済規模が大きくビジネス環境が整っているとの強い印象があり、進出先としては適当であると判断したことと、ヨーロッパで開催された学会に日東建設が参加した際にナイジェリアから参加していたバイヤーとの間に関係を築き、事業実施体制がある程度整ったため。本事業においてもナイジェリア人技術者を日本に招聘し、現場視察を通じ技術移転を実践している。

【今後の展開は?】

【画像】道路は最も基本的な社会資本の一つであり、社会経済、市民生活と密接に関係しており、特に内国交通の90%以上を道路交通に依存しているナイジェリアにとって、適切な道路の維持管理が国家の発展のカギを握っていると言っても過言ではない。特に橋梁等のコンクリート構造物は適切な維持管理の不足が大事故につながる恐れがあり、点検から健全度判定による保守管理技術の向上は同国技術者にとって喫緊の課題であると言える。

本事業で得られた技術により同国の道路・橋梁等の保守・管理計画が策定され、ナイジェリア国内の土木構造物の計画的な維持管理が可能になり、構造物の安全性確保、長寿命化が可能となることにより将来的なナイジェリア政府の財政負担軽減が可能となる。

このように北海道でも海外展開を視野に入れた中小企業が増えており、ビジネスを通じて開発途上国が持つ課題を解決しようとチャレンジする企業に注目が集まっています。