課題別研修 「中米統合機構加盟国向け幹線道路沿線地域開発」コース

2018年3月6日

「道の駅による地域活性化を目指して」

 現在、日本には1,000駅を超える道の駅があります。その内、約1割はドライブ観光が盛んな北海道にあることをご存知でしょうか?道の駅が農家の収入向上につながり、地域が活性化された事例がメディアでも多く紹介されていますが、JICAが地場産業振興の分野で支援を行っている開発途上国でも、地域振興拠点としての道の駅が注目されています。

 JICA北海道(札幌)センターでは昨年8月中旬から約1か月に渡り、道の駅を通じた道路沿線の地域開発手法を学ぶための研修コースを実施しました。参加者は中米・カリブ地域の6ヵ国から11名が参加。近年の経済成長に伴い、地方へも道路整備が進む参加国では、その道路整備が必ずしも沿線地域の発展に結びついていない現状があります。北海道で実施した研修では、地域住民、道路利用者、観光客を結び付ける拠点としての道の駅を紹介し、設置の仕組み、運営のノウハウについて実際の運営者やアドバイザーから指導を受けました。
 道の駅に関する講義以外にも、農業6次産業化、地域ブランディングとマーケテイング、中小企業支援について各分野の専門家から講義を受け、道の駅の直売所や売店で販売する商品の魅力を高め、生産者の収入向上につなげるためのさまざまな施策についても学びました。

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写真1:道の駅ぐるっとパノラマ美幌峠にて。既存施設を道の駅に転換したケースを視察。
自然景観の有効活用、立地の重要性について学びました。

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写真2:道の駅くろまつないトワ・ヴェール・ドゥーにて。町営食品加工場から地場産品の振興拠点へ発展したケースを視察。ブナ北限の町黒松内町で、「緑の屋根」のコンセプトのもと、自然との共生を意識したまちづくりの取り組みについても学びました。

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写真3:道の駅そうべつ情報館i(アイ)にて。火山防災学び館が併設され、防災拠点としての機能を有するケースを視察。火山噴火や洪水等自然災害が多い中米諸国でも適用できるアイデアだと多くの研修員が感想を述べていました。

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写真4:道の駅の三大機能のひとつと言われている公共トイレ。日本は、清潔で快適なトイレに恵まれていますが、上下水道の整備が遅れている中米カリブ諸国の地方では、道路沿線にトイレが不足しており、長距離運転時は困りもの。そこで、水を利用しないバイオトイレの視察も行いました。

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写真5:講義や視察のあいだに、振り返りやディスカッションを行い、学んだことの確認と自国への応用策をそれぞれ考える機会を設けました。


 本コースは、北海道開発局、寒地土木研究所、北海道開発技術センターのご協力の下実施しました。中米諸国で、いつの日か、道の駅を巡るドライブ観光ができることを願っています!