地域で活躍するグローバル人材育成に貢献

2018年3月29日

 JICA北海道は、途上国と日本をつなぐ架け橋として、国際協力を行いながら地方創生に貢献する活動を展開しています。その事例として、今回、グローバル人材育成を行った研修について紹介します。

 開発途上国へ派遣され、2年間現地の人々と共に働く青年海外協力隊。北海道出身の同海外ボランティア経験者は2018年3月現在で2636人に上ります。帰国後の進路は様々ですが、出身地である北海道で活躍する方は多くいらっしゃいます。そんな外国を肌で感じてきた協力隊OBOGは、多様な価値観に触れてきており、そのため、日本国内においても新たな価値観を発見し、発信していく可能性を秘めているとJICAは考えます。そこで、地方の価値観をどのように発信していくか、その「プロデュース」手法について学ぶワークショップを1泊2日で企画しました。

 この研修は、昨年9月と今年2月の2回、北海道出身の青年海外協力隊OB/OGを主対象として開催しました。(第1回11名(うち協力隊5名)、第2回12名(全員協力隊)参加)です。地方創生に取り組む㈱トミタプロデュース代表取締役社長の富田剛史氏、Global-CEP(体験ツーリズムによる国際文化交流・産業雇用創生の総合演出家)を提唱する青山学院大学の玉木欽也教授を講師に迎え、独特な街づくりを展開する東川町を舞台に、好き嫌い(=価値観)で選ばれる分野で魅力的な内容を生み出す仕事であるプロデュースの本質を学びました。

 参加者からは、「東川町の取組みを真似る事ではなく、文化(価値観)を発信し、刺さる人を集めるというコンセプトを学べた」、「SNS等のメディアに乗せてコンテンツを発信していきたい」等、前向きで本質を突くコメントが寄せられました。既に具体的なアクションを起こしている参加者もおり、今後の益々の活躍が期待されます。JICA北海道は、グローバル人材育成を通じた地方創生というコンセプトの下、引き続き応援してまいります。

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Global-CEP概要説明。玉木教授と富田プロデューサーによる講義の様子。
専門家の視点を得て、この後視察先に移動。

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北の住まい設計社ショールームにて。「樹齢100年の木から101年使える家具づくり」は有名。コンセプトに共感する職人、顧客が集う。接着剤にも天然由来成分にこだわり、環境負荷のない仕事を長年にわたり実践している。同社は町の「文化を基軸とした地方創生事業」の基となっている。

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写真3
全国初の町立日本語学校を視察。旧校舎を活用し東南アジアを中心にこれまで2000名以上の日本語学習者を受入れている。「写真甲子園」の長年にわたる実施により、外部の人を受け入れる素地が自然と出来上がっていた。

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写真4
町役場職員へ写真甲子園の立上げ、運営の苦労話を伺っている様子。1回の出張で飛び込み営業を50回以上繰り返したエピソードには一同脱帽。担当の熱意と事業の成否を考察した。

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写真5
視察・講義で得たことを生かし、自分が首長になったつもりで自由に企画し、そのプロデュース法を発表している様子。玉木教授・富田プロデューサーの助言もあり、参加者の事後活動に有益なワークとなった。