2018年12月26日
2018年11月1日から12月14日の間、中央アジア・コーカサスを対象とした課題別研修「道路維持管理」が行われ、8か国10名の道路技術者が雪降る北海道に滞在しました。
北海道と中央アジア、コーカサス諸国は、積雪寒冷地という共通点があり、北海道庁の協力の下、寒冷地における道路維持管理のノウハウと技術を学びました。アゼルバイジャンの道路技術者は、「私は、来日前は一通りの技術、知識があると思っていたが、北海道での研修に参加して自分の知識が一部分にすぎないことを実感しました。技術、知識を高めるために日々自己研鑽しなければならないことに気づくことができました。」とコメントしています。
また、中央アジア、コーカサス諸国は、日本と同様に地震多発地域に属しており、日本の道路防災技術を学びたいとの強い要望がありました。そこで、研修員一行は胆振東部地震で甚大な被害をうけた札幌市清田区を訪問しました。液状化被災地の復旧状況を視察するとともに、清田区道路責任者との間で液状化発生の原因や復旧方法などについて活発な意見交換が行われました。
被災地視察の前にはJICA研修員と10年来の交流を続けている清田区美しが丘地区センターを訪問し、住民の方々から邦楽、舞踊による温かい歓迎を受けました。研修員も見様見真似で踊りの輪に加わり日本文化を大いに楽しんでいました。
歓迎のお礼として研修員全員でジョージアの民謡「百万本のバラ」(日本でも加藤登紀子さんの歌として有名)を熱唱し、前日の猛練習の成果を披露しました。音程は様々でしたが、温かい拍手をいただきました。研修員から「清田区の元気なお年寄りには大変驚かされました。自分もまだまだ健康を保ち長生きしたいです。」との返礼のスピーチがありました。
自国の道路維持管理技術を発展させるために、研修員は北海道の研修で学んだ内容をアクションプランとしてまとめ、「帰国後はアクションプランの実現に向けて努力したい」と全員から抱負が述べられました。