大学生7名がJICA北海道(札幌)のインターンシップに参加しました!(その2)

2019年10月1日

北海学園大学3年 加藤 大尊

地方行政強化コースの研修閉講式

世界ふれあいひろばは子どもから大人までが楽しめるイベントです

 今回、JICA北海道のインターンシップに1週間参加させて頂いた中で、たくさんの体験をすることができました。JICAとは何か?といったことからSDGsについて、また、海外で働いたり活動するために必要な専門性といったことについても自分自身で考える大きなきっかけとなりました。
 
 2日目に研修員の方と一緒に参加させて頂いた「道の駅」による沿線地域開発の研修では、日本オリジナルのシステムである道の駅がいかに道路沿線開発につながっているのかについて学びました。自分が普段見慣れている道の駅が果たす経済的な役割や地域的な役割について学ぶ貴重な経験になりました。そこで自分は、普段あるものに目を向けることで新たな価値や発見につながることだけではなく、それが他の地域や国の発展にもつながるきっかけになることについて考えさせられました。それとともに、自国の都市と農村の経済格差を少しでも改善したいと考えている研修員の方が、それをどのような形でそれぞれの国で活かしていくのかについてとても興味を持ちました。

 4日目には参加型地域開発のための地方行政強化について学んでいた研修員の方による、学んだことを帰国後にどう生かすかをテーマに行われたアクションプラン発表会に参加させて頂きました。そこでは、中南米の国々で行政に携わっている研修員の方が自国で改善していかなければならない点を挙げるとともに、いかに地域間や行政-コミュニティー間の連携が大切か、研修で学んだことをもとに組織連携を図ることの重要性が挙げられていました。それを通して、自分がこのインターンシップで学んだ環境の話やSDGsについても、将来のために自分の周りに共有をしていくことが不可欠であることを実感しました。

 8月31日(土)に開催された「世界ふれあいひろば」の準備や運営に際しては、JICAの職員の方々が、広い世代の方に楽しんでもらうとともに世界の現状や文化について知ってもらうために、どのような準備を行っているかについて勉強になりました。ひとりひとりが世界や将来世代のためにできることを「じぶんごと」として考え行動していくことが国際協力の充実化やSDGs達成のためのカギであるということを知ってもらうために、自分ができることを考え実践していきたいと思います。

酪農学園大学3年 髙橋 靖奈

ミニバレーをした研修員の皆さんと

インターンの仲間と民族衣装を着てパチリ

 JICA北海道で1週間インターンシップに参加した酪農学園大学3年の髙橋靖奈です。長いように思われた1週間はあっという間に終わってしまいました。言葉では語りつくせませんが、私の今までの人生の中で一生の宝物となった1週間でした。
 
 特に私にとって心に残ったことは、中南米地域の研修員の方々による研修や発表に参加できたことです。メディアや本、学校の授業等で“開発途上国”という言葉を何度も聞いたり、学んだりしてきましたが、全て紙や映像、言葉による情報のみでした。私達が参加した研修は「道の駅による道路沿線地域開発」という中南米の研修員の方にむけた課題別研修でした。そこでは日本の道の駅が果たす役割や運営ノウハウを伝え、それをいかに自国に還元するのかといったディスカッションを目の当たりにすることができました。それぞれの国における問題解決の第一歩として行われた研修を自分の目で見て、自分の耳で聴けることができて本当に嬉しかったです。研修以外にも一緒にミニバレーをしたりと、国や言葉の壁を越えてのバトルもとても楽しかったです。

 また、「世界ふれあいひろば」の設営や準備を6人のインターンの仲間と共に行えたことも私にとってかけがえのない思い出です。今まで会ったことも話したことも無いメンバーが「世界ふれあいひろば」を成功させる為に一致団結し、各々の役割を全うすることができました。この1週間、この仲間たちと互いに刺激し合い、切磋琢磨できた経験を得られたことは宝物です。

 最後に、JICA北海道でのインターンシップを経験して、これからの自分の人生が途上国の人々の生活に少しでも役にたてるように、知っているだけ、思っているだけの自分から1歩踏み出そうと決心することができました。1歩踏み出す為の宝物のような経験を得られたことに感謝し、これからも夢に向かって駆け抜けていこうと思います!

酪農学園大学3年 高原 実那子

ふれあいひろばの準備中

研修のアクションプラン発表会

 今回の1週間のインターンシップでは、主に、世界ふれあいひろばの準備に携わりつつ、JICA北海道で行われている研修やJICAの事業について勉強させて頂きました。
 
 世界ふれあいひろば当日は、ステージパフォーマンスの司会を担当させて頂きました。とても緊張しましたが、参加者や出演者の方と一番近くで交流する事ができ、とても良い経験になりました。
 
 インターン全体を通して、特に学びが多かったのは、「参加型地域開発のための地方行政強化」研修のアクションプラン発表会に、参加させて頂いたことでした。この発表会では、講義を受講し北海道の自治体を視察した研修員が、帰国後に自国で行いたい地域開発について具体的に発表しました。この発表会の中で、研修員からの研修そのものに対する意見や、JICAが研修を委託している団体の方からのお話も聞くことができました。研修委託先の方が、「JICAの事業を通じて、北海道の自治体と海外の人々との接点が生まれる事で、北海道の自治体が地域開発を行っていく上でも、良い影響がある。成功事例だけでなく、現在の取り組みを見せる事で、お互いにとって刺激になる。」と話されていたのが印象的でした。JICAでは、開発途上国の発展だけでなく、北海道の地域の人々や、地域課題の解決にもつながるような事業が数多く行われている事を知りました。
 
 1週間は本当にあっという間でしたが、とても貴重な経験になりました。国内外、分野にとらわれず、今後も私のできる形で国際協力に関わっていきたいと思います。

東海大学2年 田中 絢子

「道の駅」の研修の様子

JICA北海道のレストランにはTFTのメニューがあります

 今回、JICA北海道の1週間のインターンシップに参加させていただいた、東海大学2年の田中絢子です。1週間という短い期間でしたが得られるものが多くあり、私たち若い世代が発信していかなければいけないと実感しました。
 
 インターン2日目に、日本の「道の駅事業」による地域開発についての研修に参加させていただきました。日本は様々な面で開発途上国よりも高い技術を持っており、高度な技術を持っている国はその術を発信していく義務があると思います。その方法のひとつが、開発途上国から来た研修員の方に日本の技術を見てもらい、自国に持って帰り広めてもらうというJICAの研修事業だと思います。しかし、日本の技術やノウハウを伝えるだけでは、想定外のことが起きたときや、教わったことだけでやっていくことができなくなったとき、何も役に立ちません。そのため、支援を受ける国もただ教わるだけでなく、自国の特徴を踏まえた上で、教わった技術やノウハウにプラスαをしていく必要があります。試行錯誤を重ねながら自国の問題点を解決していくことは簡単ではありませんが、その場にあるもの、その場にいる人たちで解決への糸口を見つけていくことが一番重要なのだということを学びました。

 また、JICA北海道のレストランで取り入れられている”TFT = Table For Two”にとても関心を持ちました。この取り組みは先進国で食事をすると、そのうちの20円分が途上国に支援金として送られるというものです。開発途上国での20円というのは給食1食分にあたり、お腹を空かせる子どもたちがご飯を食べることができます。私たち学生は支援をしたくても「何からしたらいいのか。」「自分のやりたいことも優先したいし。」と考えてしまって、結局「思う」だけで終わってしまう人が多くいると思います。しかし、このTFTのような取り組みを大学内の自動販売機や学食、若者が集まる場所などに導入することで若者からの関心も集められる上に、簡単に協力ができることを知ってもらえる機会にもなります。実際、私はこのインターンシップに参加をして、学生の私でもこんなに簡単に協力できるものがあるのだと知りました。

 現在の情勢を考えたらとても現実的とは言えず、きれいごととして捉われてしまうかもしれませんが、今後何千年後の世界では「先進国」「開発途上国」などという国間の発展の差を表すような言葉がなくなっていればいいなと思います。また、飢餓で苦しむ方や、きれいな水を飲めずに亡くなってしまう方が1人でも減り、その分の笑顔が1つずつ増える世界になってほしいです。そのために今何ができるのか、何をするべきなのか、しっかりと考えなくてはいけないということを胸に刻みました。私は、今回学んだことを、まずは家族や友人、大学内で発信し、世界では何が起きていて私たちにこんなことができるということを広めていきます。そして、将来「医師になる」という目標に対しても諦めることなく前進していこうと思います。