TICAD直前!アフリカ案内人に聴く~変わるアフリカ、2030年への展望~開催報告

2019年8月2日

第7回アフリカ開発会議が横浜市にて開催

8月28日~30日横浜市にて、アフリカの開発をテーマとする国際会議「第7回アフリカ開発会議(TICAD7)」が開催されます。
TICAD7開催にむけて、JICA北海道でもアフリカを身近に感じていただくイベントとして、7月24日(水)札幌市民交流プラザにて「TICAD直前!アフリカ案内人に聴く~変わるアフリカ、2030年への展望~」を開催し、40名の方にご参加いただきました。

アフリカの魅力にふれる

このイベントでは、アフリカ案内人として5名のパネリストを招き、アフリカ各国の魅力や様々なアフリカ支援の形についてお話しいただきました。

【アフリカ案内人】
蒔田 浩平先生(酪農学園大学教授/ウガンダ草の根技術協力事業)  
鈴川 雅未さん(青年海外協力隊2016年度3次隊 エチオピア観光)
小越 みずゑさん(青年海外協力隊26年度3次隊 タンザニア数学教育)
オサマ・ベン・ラビハさん(チュニジア長期研修員(北海道大学留学生))
砂崎 浩二 (JICA北海道 研修業務課職員/元セネガルJICA事務所員)

最初はアフリカの【魅力】について!
一口にアフリカといえども、食文化・衣装・気候や歴史も本当に様々で、各国案内人による、おいしい食事自慢や見どころアピールでは会場も盛り上がりました。
また、案内人が現地で感じた「アフリカならではのビックリエピソード」では結婚式での掛け声を実演も交えて紹介いただいたり、アフリカからの長期研修員オサマさんが感じる「日本のビックリエピソード」では、日本の豆腐をリコッタチーズだと思って食べたら味の違いに驚愕した等、微笑ましく時に目から鱗が落ちるお話もありました。

変化…そして2030年への想い

【画像】アフリカ案内人による各国紹介の後は【変化】をテーマに、それぞれの現地での取り組みや日本での研究についてお話しいただきました。
アフリカ各国の課題改善に向けて、それぞれのパネリストが行った活動とは?
草の根技術協力としてウガンダの安全な牛乳生産支援に関わったのは、酪農大学の蒔田先生。ウガンダでの現地指導やセミナーを通して、感染症は減り牛乳の生産量も着実に増加しています。
青年海外協力隊に参加した鈴川さんと小越さんは、観光・数学教育について、現地の職員と一緒に考え、新しいアイディアを生み出し、地道に続けることで現地に少しでも小さな変化をもたらすことができたと感じていました。

JICAのセネガル事務所で農業プロジェクトに関わった砂崎職員は、セネガルで採れる米をどのように流通させ、生産量も向上させていくのか、総合的な支援のあり方を説明してくれました。
また、チュニジアからJICAの長期研修員として来日しているオサマさんは、自身が研究する「環境に配慮した廃棄物処理」について、そして日本でのボランティア活動や文化交流にも意欲的に取り組んでいることを話してくれました。

最後は【展望】として、アフリカ・日本での経験を経て、それぞれが目指す目標を次のように発表してもらいました。

蒔田先生「獣医師として、感染症の発生を減らす取り組みを続けることで、人の健康向上そして貧困削減を目指していきたい。」

鈴川さん「『知ること』はとても重要。『知る』ことから相手を身近に感じ尊重できる。自分自身の体験を伝えていくとともに、これからも自分のアンテナを高く過ごしていきたい。」

小越さん「途上国の生活を底上げすることも大切だが、私たち先進国の人たちも『過剰なもの』を手放していくことが必要だと思う。」

オサマさん「日本とチュニジアの架け橋となり、環境に優しいものづくりやエネルギーについて研究し、伝えていきたい。」

砂崎職員「JICAの事業はJICA単独では行えない。今日の案内人の皆さんのように、様々な国際協力のパートナーがいて初めて事業を展開できる。これからも、パートナーとの結びつきを強く深くしていきたい。」

「TICAD直前!アフリカ案内人に聴く~変わるアフリカ、2030年への展望~」は平日開催ということで、1時間半の短い時間での開催となりましたが、来場者の方からは「様々な国の様々な取り組みを聞くことができて満足度が高かった」「アフリカについてもっと知りたくなった」「私たちも無駄を手放していこうと思った」とありがたいお声をいただきました。

JICA北海道では、今後も国際協力や世界の国々を身近に感じられるイベントを計画しています。
8月はJICA北海道(札幌)でのお祭り「世界ふれあいひろば2019」もありますので、ぜひセンターに遊びにお越しください!