幸せの国 ブータンで得た宝物(後編)

【写真】KSB瀬戸内海放送アナウンサー 中村 康人(香川)平成13年度2次隊/ブータン王国/放送
KSB瀬戸内海放送アナウンサー 中村 康人(香川)

JICAボランティア派遣後の活動について

KSBスーパーJチャンネルのキャスターとして活躍中

パラグアイの隊員を取材

 2004年1月に帰国後、最初に私の経歴に興味を持ってもらった瀬戸内海放送に入社しました。3カ月後の4月に入社できたので、私にとってラッキーだったのかもしれません。この経験を同じ業界で生かしたいとの思いで、帰国前からホームページを確認するなどの就職活動を行っていました。帰国して14年、現在はメーンニュースの「KSBスーパーJチャンネル」のキャスター(月・火・水)を担当しています。アナウンス業務だけではなく、取材や番組制作なども行う中で、協力隊の貴重な経験が生かされています。2年間の長期間、ブータンでの異文化体験や現地の人たちとの交流を通して、大分の放送局時代よりも、喋る言葉や伝える映像に「重み」が増したと感じています。協力隊の経験は、より真実味がある言葉をこれまで以上に伝えられるようになったと感謝しています。

 私は、より多くの人に、協力隊の真の姿を伝え「国際協力について考えるきっかけを後押ししたい」と、ニュース内でシリーズ、「世界のためにできること」を立ち上げました。開発途上国で貧困などから抜け出せず苦しむ現状を打破するために、岡山県・香川県出身者が活躍する姿を紹介しています。これまで20回以上放送し、訪れた国はセネガル、ベリーズなど9カ国です。アドレスはhttp://www.ksb.co.jp/newsweb/series/worldです。 ぜひご覧ください。

 また、将来を担う子どもたちにも国際協力の大切さを伝えたいと、出前授業などにも積極的に参加しています。子どもたちにいちばん伝えていることは英語の大切さ。私が苦しんだ経験を伝えながら、世界中でコミュニケーションできる英語をしっかりと学んで欲しいと考えています。

今後の展望

 引き続き、放送エリアの香川・岡山と、世界の人たちとの橋渡し役を担うつもりです。特に南米で活躍している日系人を皆さんに伝えたい…。未開の地を開拓し、人生の活路を開いた香川・岡山ゆかりの日系人の思いをぜひ皆さんにご紹介したいのです。2016年2月、「世界のためにできること」の特別番組で訪れたパラグアイ共和国で香川ゆかりの日系2世の男性が、「祖国、日本のことをもっと知りたい。日本の人たちに私たちのことをもっと知ってもらいたい」と語りました。3世、4世と世代が進むなか、日本文化や日本語が廃れてきているという不安を1世、2世の方は感じているようで、日本語を操るプロフェッショナルとして、協力隊OBとして、お手伝いしたいと考えています。会社の協力も必要ですが、現地に赴き、現地からその思いを伝えられたら、私の人生もまたアグレッシブなものになります。

 来年(2019年)で私は50歳。30歳で決心した青年海外協力隊。50歳代は日系の方への橋渡し役に…。これからの人生も、放送と国際協力を担える人材として、協力していきたいと思っています。