技術や知識の習得をサポートする開発途上国に向けた研修制度

【写真】徳島市出身。青年海外協力隊員としてガーナで活動後、パプアニューギニア、マラウィ等へJICA長期専門家として赴任、1997年より現職。JICA国際協力専門員 研修コースアドバイザー:清家 政信(徳島)
徳島市出身。青年海外協力隊員としてガーナで活動後、パプアニューギニア、マラウィ等へJICA長期専門家として赴任、1997年より現職。

JICAボランティア事業は、開発途上国からの要請に基づき、それに見合った技術・知識・経験を持つ人材を募集し、選考、訓練を経て派遣しています。
JICAでは現地への技術協力を行うにあたり、先方政府関係者を日本に招聘し、日本の知見・技術に触れてもらう研修を行っています。今回はその研修内容をリポートします。

農家の西陰氏(写真中央)より、いろどり事業についてタブレットを用いながら説明を受ける(上勝町)。

ゼロ・ウェイストアカデミーの坂野理事長(写真左から3人目)より、ゴミの分別について話を聞く(上勝町)。

「きとうむら」で働く元JICA海外協力隊の中川夫妻。柚子の六次産業化と地域づくりに関して説明を受ける(那賀町木頭)。

「柚冬庵cafeくるく」の榊野代表取締役(写真奥)より、お店を核とした女性の活躍や地域づくりについての話を聞く(那賀町木頭)。

徳島経済研究所の竹中理事(写真左)より、とくしまマルシェの企画運営等の講義(徳島市)

 ヨーロッパの南東部、バルカン半島中部の内陸部に位置するコソボ共和国。山や川といった自然資源に恵まれ、ブルーベリーやりんごなどの農産物が豊富です。歴史としては、セルビア人とアルバニア人との民族間紛争を経て、2008 年に独立を果たしました。人口の75%が35歳以下という若者国家は、今、両民族の共生と経済復興の道を歩んでいます。
 JICA は中立的な立場からこの復興プロセスを支援するため、コソボの中央・地方行政機関や民間団体を日本に招聘し、日本における戦後の復興プロセスや地域経済振興の現場を活用した研修事業を実施しています。
 去る7月、この研修の 一環でコソボから10名の研修員が徳島を5日間訪問しました。上勝町では葉っぱビジネス「いろどり」の事業とごみゼロ活動を推進する「NPO 法人ゼロ・ウェイストアカデミー」の取り組み、勝浦町の道の駅事業、那賀町(旧)木頭村における柚子栽培と加工事業、生産者と消費者を繋ぎ農産物市場を活発にする「とくしまマルシェ」の視察を行いました。視察を通じて、地元の資源に価値を見出すことや、コミュニティ開発を通じた生計向上とコミュニティ内での信頼醸成について理解を深めました。研修後半には、研修員同士が民族や立場を超えて、自ら話し合いの場を持つイニシアティブも見られました。徳島で得た知見が、コソボの国造りの 一助になることを期待します。   (文/JICA徳島デスク 長田 有加里)
(「徳島人」2018年11月号に掲載)