私の活動〜人々に支えられて〜

【写真】山口 哲史さん(愛媛県)H23年度1次隊/ニカラグア共和国/小学校教諭
山口 哲史さん(愛媛県)

中米、ニカラグア共和国へ!

ニカラグア

¡Hola!(オラ!/こんにちは。)
 平成23年6月から2年間、中米のニカラグア共和国で活動しました山口哲史です。私は、算数の先生として小学校に派遣されました。
 平成22年秋、大学4年生の私のもとに、青年海外協力隊の合格通知が届きました。そこには「ニカラグア」という馴染みのない国名が。派遣国についての情報収集は、世界地図での場所探しから始まりました。

 平成23年6月、いよいよ出発。
「食事は脂っこいらしい。」「私が住む街は、とにかく暑いらしい。」といった限られた情報から、これからの2年間を想像するしかなかった私。トランクに入ったたくさんの薬(胃腸薬・解熱剤…)が不安の大きさを物語っていました(笑)。

温かい人々に支えられた2年間

市場の家族

近所のおじさんとおばさん

アナ先生からの報告

こうして始まったニカラグアでの生活を支えてくれたのは、温かい周囲の人々でした。
ホームステイ先の家族は、ソパ(手間ひまかけて作るごちそうのスープ)をはじめ、いろんなニカラグア料理を振る舞ってくれました。近所のおじさん・おばさんは、私が立ち寄ると椅子を勧めてくれ、そこで長居することもしばしばありました。市場で果物を売るおばさんは、あいさつをする度にニカラグアの美味しい果物を分けてくれました。また、学校では子どもたちが、「サトーチ」「サトーチ」と愛情たっぷりのハグで迎えてくれました。

 「力になりたい。」とニカラグアに来ましたが、この国の人々に助けられたことの方が多かった気がします。
 こうした支えの中、「少しでも恩返しできたら。」という思いで取り組んだ小学校教諭としての活動。なかなかうまくいかないことも多かったのですが、忘れられない出来事があります。

帰国が迫ったある日、6年担任のアナ先生から、「円の面積の公式(半径×半径×3.14)の導き出し方が分からない。」と相談され、2回にわたって研修を行いました。彼女はとても熱心に受けてくださいましたが、完全に不安を拭うことはできなかったようです。できれば彼女の授業をサポートしたかったのですが、その前に任期が終わり、私は帰国しました。
 すると、帰国後のある日、アナ先生のFacebookに授業風景の写真と「ありがとう、サトシ。」というメッセージが載せられていたのです。そこには、研修で紹介した教材を用いて授業を成功させたアナ先生の姿が映っていました。

 平成26年秋。4年前は縁もゆかりもない国だったニカラグアは、今では、私にとって大切な国です。今日、原稿を書く前に、近所のおじさん・おばさん、学校の同僚の先生と電話をしました。「いつ帰ってくるの?」とお決まりの質問。いつかな…。いつか会いに行きたいな…。

岩手で復興支援専門員として

現在は、岩手県釜石市で復興支援専門員として働いています。私が協力隊として旅立つ3ヶ月前に東日本大震災が起きました。「こんな状況の中、海外に行っていいのだろうか?」そう悩みながらの出国でした。帰国時、「被災した自治体では、復興のための人手が足りていない。」という話を聞き、「今からでもできることがあるなら。」と応募しました。
釜石市でも、たくさんの人々に支えられて生活しています。近所の方は、寒がりな私を気遣ってこたつをくださいました。職場の方々は、仕事の面だけでなく、雪掻きなど不慣れな私を、熱く指導して下さいます。
 こうした方々に少しでも恩返しできるよう、精一杯頑張ります。