チリでよさこい鳴子踊り!よさこいが繋ぐ友好の輪

【写真】島田  明夫さん(高知生まれ)平成27年度3次隊/チリ/日本語教育
島田 明夫さん(高知生まれ)

高知県でのよさこい祭りに参加したチリ日系人の研修報告を聞いて

高知県の関係者が協力して、2017年7~8月に実施した、JICA日系研修「日系社会ネットワーク強化を通じた地域振興」にチリから日系人・西原待美さんが参加された。西原さんはチリに帰国後に日本留学セミナーで、JICA日系研修で学んだよさこい祭りによる地域振興について発表した。それを機によさこいをチリでも踊りたいとの思いから、日系青年会の有志グループに日本語会話教室を実施した際に、西原さんとともによさこい踊りを披露した。

送別会の会場で踊ったよさこい鳴子踊りに思わぬ拍手喝采

2017年11月29日に、チリで活動中のJICAボランティア報告会がサンティアゴであり、11人全ての隊員が1年ぶりに一堂に会した機会に、スペイン料理のレストランで来年早々帰国する私の送別会を開いてくれた。この時、12月1日に行われるJICA青年海外協力隊チリ派遣20周年式典で日本文化紹介を兼ねて隊員全員で「よさこい踊り」をやれないだろうかと考えていたことから、このレストランで「正調よさこい鳴子踊り」を披露したところ、周りのお客様から期せずして大きな拍手をいただいた。大変好評だったので、式典終了後にサプライズ演出としていっしょに踊らないかと他の隊員に提案したところみんなもやる気になり、早速翌日午後の空き時間に4名の隊員に1時間半ぐらい踊りを指導した。その時、参加してくれた隊員の一人がスマホで動画を撮って練習に参加できなかった隊員にも配信してくれた。
翌日、私はチリ中央日本人会から現地で作ってもらった鳴子を持ってJICAチリ事務所に行き、隊員全員に1時間ぐらいよさこい踊りの指導をした結果、私の踊りを見ながらなんとか皆、踊れるようになった。

衣装も本格的に

当初は式典時のジャケットを脱いで踊ればいいという軽い話だったが、せめて鉢巻と法被で踊った方がいいという声が上がってきた。鉢巻は剣道の指導で来ている隊員が持って来てくれることになり、法被は私が日本人会から借りることにした。「正調よさこい鳴子踊り」のCDをかけるラジカセがなかったが、JICAチリ事務所の桜井支所長が当日お宅から持って来てくれることになり、何とか準備が整い当日を迎えることができた。

そして迎えたJICA青年海外協力隊チリ派遣20周年式典当日

 当日は隊員以外も加わり合計15名でサプライズ演出に参加し、式典の参加者から大きな拍手をいただいた。よさこい踊り(Baile Yosakoi)で会を大いに盛り上げることができ、全員がやってよかったという満足感を味わうことができた。これを機にJICA隊員により各地でもよさこいの種が蒔かれることを期待している。

よさこい鳴子踊りへの想い

【画像】私は終戦の翌年の昭和21年に高知で生まれ、高校卒業まで高知に住んでいた。よさこい祭りが始まったのは小学2年ぐらいの時でそのころの事は、はっきりと覚えている。ちょうど高知で初めての5階建てデパートの大丸百貨店ができたころで、エスカレーターが珍しく順番待ちで乗りに行った記憶がある。このころのよさこい祭りでは正調よさこい鳴子踊りの歌に合わせて、全てのグループが同じ衣装で同じ踊りを踊り、今とは全く違う光景だった。

JICAボランティア隊員としてチリに行くときは機会があれば日本文化紹介によさこいを踊りたいと思い、鳴子を持参してきたが、なかなか使う機会がなかった。チリ中央日本人会は日系1,2世の年配者と3,4世の若者との間の交流がほとんど無く、このままでは会の存続が危惧されている。そこで、よさこい踊りが若者と年配者をつなげるきっかけになるのではないかと思い動画で何度も何度も「正調よさこい鳴子踊り」を見て覚え、日本人会で練習を始めた。1世の女性グループ「ひまわり会」は敬老会でよさこい踊りを披露できるほどになった。今まで炭坑節と東京音頭の盆踊りばかりやっていたが、レパートリーが増えたと大変喜ばれた。若者グループ「青年会」は約30名のメンバーのうち4名ぐらいしか練習に参加できなかったが、一生懸命練習して正調よさこい鳴子踊りをマスターしてくれた。2018年2月には、第13回中南米日系人スポーツ大会(CONFRA)がチリのサンティアゴで開催され、ホスト国のチリはBaile Yosakoiを踊った。また、パラグアイには高知県からの移民も多く、このイベントでパラグアイからの参加者と一緒によさこいを踊ることができれば最高だと思う。
今後、サンチャゴで毎年10月に行われる花見会などいろいろなイベントでよさこいが踊られ、その輪が南米全体に広がっていくことを夢見ている。