何もいりません。情熱一つあれば大丈夫です。

【画像】楠川富子

香川県出身 18年度シニア海外ボランティア カンボジア 看護管理
楠川富子

シニア海外ボランティアへ応募したきっかけ〜高松市報をみて〜

小学生の頃から希望だった憧れの看護師になり仕事一筋40年。
晴れの定年を迎え、友達との語らい・旅行にと優雅(?)な日々が一年ほど経ちました。しかし、楽しいはずなのになぜか張り合いがなく、退屈な日々。
そんな時、高松市報の情報広場に、JICAボランティア募集説明会お知らせの記事が小さく載っているのを偶然目にしました。さっそく説明会に参加し、話を聞いているうちに心に響いてくるものを感じ、目からうろこが落ちました。その場で応募を決心し、とにかく英語習得をしなければと思い、その足で英会話教室の受講を申し込みました。
偶然見た募集の記事が私の第二の人生を輝くものに変えてくれることになりました。

応募に当たって〜気力・健康・体力は誰にも負けませんの覚悟で〜

英会話の個人指導を受けたものの、60の手習いで覚えるより忘れるほうが早いため、教える側が大変だったと思います。しかし私にはどうしても合格して活動したいという強い目標があったので、周りの人々の応援に助けられながら、またくじけそうになった時には、JICA事務所に行き励ましてもらいながらパワーをもらっていました。
とにかく外国に行くには、健康であり、体力をつけなければと、これまで無関係の世界だと思っていたスポーツジムに日参してトレーニングを重ねました。気力をキープするために周りの人に応募していることを話して、合格というゴールを目指しました。
合格通知をもらったときの喜びは表現できないくらいの感動でした。しかし、合格後本当に現地で大丈夫だろうかと、これまで前ばかり見てきたため不安が募り、この時もまたJICAのみなさまのお世話になりました。

事前研修について〜駒ヶ根訓練所にて異文化体験〜

派遣二ヶ月前になると、語学講座が中心となる事前研修が長野県の山里にある訓練所で行われます。そこで、合格した派遣候補生のシニア海外ボランティアたちが全国から140人ほど集合して団体生活をしました。私は学生時代以来の団体生活だったので、新鮮さがあり、全国のいろいろな文化・習慣など多岐にわたる刺激で毎日楽しく過ごすことが出来ました。この集団の中でも私の讃岐弁は、ことさら有名だったようで知らぬは本人のみという状況だったそうな。私は海外に行く前にこの個性の強いシニアの団体生活で異文化理解が体験的に会得できたと思っています。

現地での活動〜暖かく迎えてくれたカンボジアの人々の笑顔〜

カンボジアへは、それぞれ職種の異なる7人のシニア海外ボランティアと一緒に派遣されとても心強く思いました。現地では、1ヵ月の語学訓練の後、各々の職場に配属されました。私は国立小児病院に看護師として配属されました。配属されてしばらくは、状況把握のための期間を設け、どのような援助が必要なのが見極めようとしました。職場のスタッフの意見をよく聞き、職場状況を良く見るためには、クメール語で話さなければ本音が聞けないと思い、とにかく皆に積極的に話しかけたのが功を奏して、全ての周りの人々が私のクメール語の先生になってくれました。
毎朝病院の玄関で、車で出勤する私を満面の笑顔で「おはよう。元気?」と待っていてくれる。この笑顔を見るためにここに来たと思うほどの喜びを感じる毎日でした。
この笑顔を見る度に、このカンボジアの子供たちの健康を守る看護師を育てるために、これまで培ってきた看護管理・看護技術で支援できることのやりがい感と責任の重さを切に思いました。

こころを揺さぶられたもの〜お金がない・ものがない悲しさ〜

一日2ドルの入院費が払えない、薬も検査も処置も全て代金の支払い後より始まり、健康保険という制度もないため助かる命も助からないという現実を多く見たり聞いたりしました。
お金がないから仕方ないとあきらめる悲痛さや、病院へ運ばれてきた時にはもう手の施しようもない状況を見るにつけ、病院に行きたくても行けず命を落としている子供たちに何かできるものがないかと思う毎日でした。 今後この国に必要なものは、予防医学の分野であるとこの二年間で強く感じました。まだまだその域に達するには差し迫る課題が山積されています。日本に帰ってきて乳幼児医療・健康保険のありがたさ・社会保障制度の充実などこれまで深く心に留めていなかったものが何とありがたいか身にしみています。

応募を考えている人に〜とにかく勇気を出して挑戦しましょう〜

はっきりいって実際楽しいことばかりではありません。大変なこともあります。でもそれを吹き飛ばしてくれるものがもっと沢山あります。これは二年間通して私が自信を持って言えることです。人はいくつになっても、さまざまな体験を通して成長するものであり、その一つ一つの体験が豊かな人になるきっかけになるのだと思います。
一度しかない人生今自分に出来ること、したいと思ったことに挑戦しましょう。

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駒ヶ根研修所にてクメール語の先生とクラスメート

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配属先国立小児病院朝のミーティング

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入院のストレス緩和のため創ったプレイルームは大盛況です

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子どもたちに継続して指導した歯磨き訓練

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休日は必らず気分転換と運動のため子供たちと遊ぶ

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この子供たちの健康を守るために

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日本のお母さんありがとうと退院時の嬉しいプレゼント。わたしを支えてくれた大切な写真

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同僚の結婚式。花嫁の家で行なったセレブな医師の結婚写真