アフリカの水が私を呼ぶ 〜苦しくも楽しいアフリカ・ザンビアでのNGO活動!〜

【画像】山本 ひとみさん

特定非営利活動法人 TICO元職員
山本 ひとみさん

徳島県にある特定非営利活動法人TICOは、アフリカのザンビアやカンボジアを中心に医療・農村開発などの国際協力活動を行っているNGOです。現在、JICA草の根技術協力事業(パートナー型)を2案件実施中。また海外での現場活動はもちろん、日本国内においても広報活動や開発教育、国際理解教育、国際教育などを積極的に行っています。
国内活動の1つである「地球人カレッジ」は「地球規模で考えながら地域から活動していく」をテーマに毎月1回行っている公開セミナーです。
2009年5月23日(土)の地球人カレッジは、2007年4月から2009年3月までアフリカのザンビアでTICOザンビア事務所職員としてご活躍された山本ひとみさんを講師としてお迎えして開催されました。当日会場には30名を越える参加者が集まりました。地球人カレッジのあと、山本さんにお話を伺いました。

ザンビアとの出会いは、青年海外協力隊員(短期派遣)

—山本さんは青年海外協力隊員だったそうですが、どちらの国に行かれていたのですか?—
パキスタンで家政隊員として活動していました。ところが9.11事件により日本に帰国。その後、派遣国を変更して(振り替え派遣として)、大洋州のトンガで同じく家政隊員として2年間活動してきました。それで終わればよかったのですが(笑)、「国際協力の世界に戻りたい!」と思い、一般短期で婦人子供服隊員としてザンビアへ派遣されました。これが私とザンビアとの最初の出会いです。私の後任として2年間活動する青年海外協力隊員が派遣されればよかったのですが、結局後任が決まらずまた、一般短期で半年間、2度目のザンビア赴任となりました。

きっかけは、情報提供、収集(自分がしたいことを人に伝える)

—長らく青年海外協力隊員としてご活躍されたわけですね。それではTICOの職員として働かれるようになったきっかけを教えてください—
2度目のザンビア赴任から帰国して、しばらく国際協力活動からは離れていました。ちがう業界で仕事をしていましたが、やはり「海外」に目が向いている自分がいました。それから情報収集活動を開始。国際協力への就職活動をしている中、「自分にはNGOが肌が合うかも・・・」と思うようにもなりました。そんな中、進路を相談していたJICA兵庫にいらっしゃる進路相談カウンセラーの方がこのTICOのザンビア事務所職員のポストを募集している情報を知らせてくださいました。私がNGOでの仕事を希望していることやザンビアでの活動経験があることなどを考慮しての情報提供でした。それからTICOさんに連絡をとり、面接。面接からザンビア派遣までは1ヶ月弱。あっという間でした。

NGO職員としてのザンビアでの活動

—TICOさんは2003年からザンビアで「WAHE(Water,Agriculture,Health,Education)」プロジェクトを実施されていますね。山本さんはそのプロジェクトのいわゆる総括をされていたわけですが、ご自身は赴任当初からスムーズに業務を開始されたのですか?—
実は私と前任者には2ヶ月空き、うまく引継ぎができませんでした。これは正直、きつかったことの1つです。TICO本部からの情報提供とフォロー、そして現地の人との対話で少しずつですが克服していきました。また私はザンビアでの活動、生活経験がありましたので、「現地語ができる」、「土地勘がある」ということが非常に良かったです。

—NGOの方々も日々色々なハプニングに遭遇し、課題や悩みを克服されながら活動を行っていると思いますが、山本さんはどのようにそれらを解決されてきたのですか?—
TICOに現地で協力してくれているスタッフがプロジェクトを理解し、(関係者や)現地の人に対して丁寧に、真摯に接していることが非常にありがたかったです。歴代TICOの日本人スタッフの思いがTICO現地スタッフ、そして現地の人に伝わっていることを実感しました。それは誇りに思っていることです。
また、現地の関係者にも恵まれました。うまく進まないプロジェクトがあり、現地の人から毎日毎日、不満を言われていたのでこれからどのように活動を展開していけばいいのか悩んでいた時期がありました。「これは現地の人としっかり対話をしなければいけない。現地の人たちが自分達の問題なのだと自覚し、どうすれば解決できるのかを自分達で考えなければならない」と思いました。ちょうどその頃ザンビアの農業省で業務にあたられていたJICA専門家の方に相談したところ、この専門家の方から、素晴らしいザンビア人の農業普及員の方を紹介していただきました。その方をファシリテーターとしてお迎えして、問題分析ワークショップを開催しました。日本人が「先生」になるよりも、現地の人と同じザンビア人がファシリテーターを務めたことも良かったと思います。

NGO活動を振り返って・・・

—一旦、TICOさんを離れられますがこの2年間のNGOでのお仕事はいかがでしたか?—
NGO職員として現地で活動していて大変なことはたくさんありました。でも、すごく楽しかったです。本当に楽しかったです。私はここでNGO職員としての仕事に一旦、区切りをつけました。それは、「あまり長く所属していると自分に“慣れ”が出てくるのでは」と思ったからです。仕事が慣例化するとNGOにとっても自分自身にとっても良くないと思っています。長く続ける場合は、常に自分に厳しくないといけない、ブラッシュアップする必要があると思います。それはNGOに限ったことではないのではないでしょうか?現地の人とよく話し、小さな歩みを大切にして活動してきたことは、自分の財産となっています。ザンビアの人たち、日本で活動を支えてくれた人たちに感謝しています。


山本さん、どうもありがとうございました。再びザンビアへ戻られるとのこと。どうぞお身体に気をつけてください。更なるご活躍を期待しています!

関連リンク
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壊れている車に乗り込む人たち。進まなくても笑顔!

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アグロフォレストリーの活動でモニターさんに自転車を渡している様子。

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現地で開催された運動会。走れ!走れ!

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WAHEプロジェクトの1つ、教育支援。改築前の校舎。

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改築後の校舎。子供たちは学校が大好き。

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