「魅力あるお茶作りで地域おこし」

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茶農家
片岡 桂子さん

高知市から西に車で2時間、四国山地の真ん中にある仁淀川町。四国第三の河川の名前を冠した自然溢れるこの町で、茶農家として活躍されている青年海外協力隊経験者がいます。協力隊を経てどのような活動をされているのかインタビューしました。

Q:協力隊参加前は何をされていましたか?

高知大学で森林科学科を専攻していました。開発途上国の環境問題や貧困問題について関心を持っていたため、個人的に海外旅行をしたり、フィリピンへ教授と共に調査へ行ったりしました。ほとんどが短い期間でしたので、根本の部分の問題点が見つけにくいと感じていました。「一緒に住んでみなければ現地の方の考えや問題点は分からない」と感じ、大学卒業後すぐに青年海外協力隊に参加しました。

Q:協力隊員の頃の活動を教えてください。

グアテマラのチマルテナンゴという街で植林を行っていました。(1999年12月から2001年12月まで植林という職種で派遣されていました。)
グアテマラでは森林を伐採後は必ず植林をしなければいけないという法律がありました。その為、植林に必要な苗木を販売するように、地域の住民と協力し栽培していました。緑はどこの国でも重要だと再認識しました。

また、グアテマラは素敵な民芸品がたくさんあり日本にも是非紹介したいと思い、同期の友人と話し合っていました。彼女は休日などに民芸品屋をめぐり、腕の良い職人の方を探しては、日本に帰った後に販売できないか交渉していました。この活動は日本に帰国後、民芸品の販売を通じグアテマラを支援する「グアテマラ生産者支援ネットワーク『みるぱ』」につながります。

Q:帰国後の岐路について教えてください。

帰国後は高知市内の会社に就職しました。徐々に学生時代から関心のあった「山間地の活性化」に真剣に取り組みたいと思うようになりました。このときも協力隊に参加したときのように、「一緒に住んでみなければ分からない」と考え思い切って退職し、仁淀川町に移り茶業試験場研修生として研修を受けました。「グアテマラ生産者支援ネットワーク『みるぱ』」は高知市内に在住中から活動をしていました。

仁淀川町は四国山地や仁淀川といった四国の中でも自然に恵まれた場所にあり、人口は約七千人の山間地域ですが、お年寄りは元気で80歳の方が元気に山や畑に出て行きます。みんな知り合いで助け合って暮らしています。

Q:「グアテマラ生産者支援ネットワーク『みるぱ』」ではどの様なことを行っていますか。

『みるぱ』は協力隊の同期隊員が立ち上げました。協力隊の頃から魅力を感じていたグアテマラの民芸品を、日本で販売しています。最近で言うフェアトレードですね。本当にグアテマラの民芸品は素晴らしく、原色を活かした躍動感ある色使いで、生地が丈夫なため長く使えます。また、バックから小物入れ、ティッシュボックスのケースなど種類も豊富です。これらをグアテマラのみで販売するにはもったいないと感じていました。現在は不定期ではありますが、高知県内で販売をしています。今年の10月にひろめ市場で行われる「国際ふれあい広場」と言うイベントでも販売をする予定です。高知の方にグアテマラを知っていただき、グアテマラで民芸品を作成する人々の力になれたらと思っています。

Q:茶農家の仕事はいかがですか?

仁淀川町に移ってきて、予想以上のスピードで進む過疎化、高齢化に驚いています。ゆっくりと地域に馴染み、山村の活性化や山の暮らしを理解したいと考えていましたが、その余裕が全くないことが分かりました。ここ2,3年でお茶の価格が大きく下がる一方、燃料などが高騰し、茶産地崩壊の危機です。こういうときだからこそ地域の皆さんと協力し、この町を変えていきたいと感じます。地域活性を考え、加工品の数も増やし、魅力ある商品を充実させたいです。現在、「香ル茶」という茶のブランドを作っています。香りが特徴的な煎茶や、2番茶を加工した紅茶を販売しています。これらのお茶は12アールの茶畑で栽培していて、紅茶は今年の7月にできたばかりです。紅茶が苦手な方にも楽しんでいただけると思います。

Q:今後はどのような活動をしていきますか?

仁淀川町をはじめ、地域が更に活性化するように様々なことを後方から手伝っていきたいと思います。今回の紅茶作りのように、地域の特性を生かすことが大事だと思います。単発のものではなく、地域の方々が自発的・持続的に活性化を目指せるようになったらよいですね。これからは、地元にも雇用を増やし、私のようなUターンの方や、若い就農者を増やすように地域の方々と一緒に頑張って行きたいです。

関連リンク
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原色を活かしたグアテマラの民芸品

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香りに特徴のある「香ル茶」

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仁淀川町の茶畑

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片岡さん