子ども達の強烈な学びへの意欲に触れて

【写真】藤本 功男さん徳島県阿波市教育委員会教育次長/H24年度JICA教師海外研修教育行政コース(ネパール)参加
藤本 功男さん

JICA四国では、四国四県の国際理解教育/開発教育に関心を持つ学校教員及び教育行政担当者(教育委員会または、教育センター指導主事等)を対象に、平成24年9月8日から9月17日まで9日間、教師海外研修 教育行政コース(ネパール)を実施しました。今月と来月は、同コースに参加された先生方にネパールでの研修体験についてお話を伺います。

ネパールでの研修に参加して

昨年の9月、四国四県から仲間9名と参加しました。ネパールはインドと中国にはさまれた日本より小さな国ですが、首都カトマンズはヒマラヤ登山の中継地としても有名です。今回の研修は、開発途上国の現状を学び、国際理解教育に役立てることが目的でした。そのためにホームステイや学校訪問、JICAの途上国支援の現場を体験し、ネパールの生活や文化に触れ、人々と交流してきました。

心温まるホームステイ「あなたは5人目の家族です」

歓迎式典でレッサンフィリリの民謡と踊りを体験

ホストファミリーと(中央が藤本さん)

3日目、私たちはホームステイの目的地、パトレケット村を訪問しました。村に到着すると集会所の広場でたくさんの村の人たちの温かい出迎えを受けました。歓迎の式典が始まり、会場は少しずつ熱気を帯び、最後はレッサンフィリリの民謡と踊りで最高潮に盛り上がりました。

その後、ネオパンニ家で一泊しました。4人家族の一家は農業と水牛3頭のお乳を出荷することで生計を立てています。「あなたは5人目の家族です。」と自然なもてなしで私を受け入れてくれました。夜はろうそくの元で片言の英語で語り合い、朝は乳しぼりを手伝いました。12歳の姉フラッチャは英語が大変上手で勉強家です。8歳の弟ロミッツはいたずら盛りで私の持ち物に興味津々。私がヘッドライトをプレゼントすると、大喜びでした。

一家との楽しいひとときはあっという間に過ぎ去り、別れ際に、おでこにおまじないのティカ、そしてネパール帽をいただき、記念写真に収まりました。

学校訪問にて学んだこと

3年生とのボール送りゲーム(学校の校庭にて)

5日目には、大きな川にかかる長い長い吊り橋を歩いて渡り、サッチュワテイ高等学校を訪問しました。参観をした2年生の教室は古びた黒板以外何もありませんでした。しかし、子どもたちの目はきらきら輝き、先生の話を聞き漏らしまいと、真剣そのものでした。使っている教科書は英語で書かれています。ネパールでは数年前から、全ての小学生が毎日、英語を学んでいます。

貧しい家庭の子は、鞄や文房具をそろえるのが困難なようでした。子どもたちは外に出ると元気いっぱいです。初めてのゲームでも、必死になって食いついてきます。私たちも「はーはーぜーぜー」の息づかいで、精一杯汗を流しました。いつしか子どもたちと一体となり、すてきな時間が流れていきました。ネパールの子どもたちの素直さと、強烈な学びの意欲とエネルギーに圧倒された学校訪問でした。

ネパールは南アジアで最も貧しい国の一つです。しかし、そこに住む人々は、おおらかで隣人を思いやる豊かな心を持っています。「ナマステ!」(こんにちは)と挨拶すると、どの人も笑顔で返答してくれる愛想の良い国民です。今回の研修は、この国の可能性と開発途上国支援について、深く考えさせられるものとなりました。



>>次回は、阿南市教育委員会人権課の森下先生にお話をお伺いします。