持続可能な社会実現のために〜松葉川国際地区民運動会のあゆみ〜(前編)

【写真】山内 桂さん(高知県)国際協力高知県推進員
山内 桂さん(高知県)

高知県に国際協力推進員として着任された山内さんは、その行動力で、様々な国際協力活動の輪を広げてこられました。その一つに松葉川国際地区運動会があります。
山内さんにとって、心に残る活動であった運動会のお話をお聞きしました。

国際交流活動を学生たちにも

国際茶屋ミーティング

 高知県の国際協力推進員に着任した3年前、前任のいなかった私は県内の情報がほとんどなく、他県推進員の動きを見ながら手さぐりの業務が始まりました。
 四国各県の推進員は大学生と一緒に国際協力セミナーや協力隊募集説明会の開催など、青年海外協力隊への応募に即つながりそうな世代との交流が盛んで、高知だけが学生とのつながりが弱く孤立しているような状態でした。

 なんとかその状況を打破しようと県内各大学に足しげく通いつめ、ランチミーティング中や学園祭に出展している学生団体へゲリラ的におしかけ、国際協力活動に興味がないか聞き込みをする日々が続きました。
 そんな中、JICA四国が四国NGOネットワークと高知大学共同で国際協力入門という授業を実施しているという情報を入手。その受講生が授業の講師として知り合った愛媛グローバルネットワークの竹内代表の運営されるフェアトレードカフェWAKUWAKUと同様のものを高知でも作りたいと、国際茶屋という団体が発足したと耳にしました。
国際協力系の学生団体がなかなか見つけられなかった私にとって、この情報は渡りに船。
早速、国際茶屋なる団体が集まるランチミーティングに顔を出しました。
 授業と授業の間の短い昼休みの1時間、近況報告やらあんなことがやりたいこんなことがやりたいと各自が積極的に意見を出し合い、自由闊達な雰囲気でミーティングが進行する様子を見て、普段そのような会議の場に出くわすことの少ない私にとってはその独特のゆるさ感や和気藹々な姿が学生らしくてステキだなあと感じたことでした。
 しかし、学生らしく自由闊達な雰囲気がいいなあと感じたのも束の間、1か月ほどランチミーティングに参加させてもらいましたが、その和やかな空気を壊すことに・・・

 毎週のランチミーティングの時間はおよそ1時間、授業が終わり、お弁当を買って食べる時間を除くとわずか40分程度。その時間の中でアイデアを出し合って何かひとつの企画に絞りきることがなかなか出来ず、毎週のように集まってアイデアを出しては解散するという生産性のないミーティングが続きました。
 国際協力を標榜して立ち上がった団体ですが、自分たちの国際的なつながりを見つけられず、何から始めればいいのか分からないまま集まっては解散する日々。それが2ヵ月くらい続いたある日、とうとう黙っていられなくなり
「いつまで机上の空論を展開するつもりなのか!」
と一石を投じる場面がやってきました。
「今の状態は決してミーティングなどではなく、みんながお昼を持ち寄って一緒に食べよう!というただの仲良し集団で、目的の実現のために議論を重ねているようには到底見えない。今出ている提案を実現化させるための絞り込みと一歩踏み出すことをしないと何もできないままになる。」と、選択と集中の必要性を説きました。

 振り返ると、この時は週一のおしゃべりタイムから学生が社会の課題解決のための活動に変容する瞬間だったと思います。
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後編では、
奮起した学生たちとともに、松葉川国際地区運動会を開催するまでの話を伺います。