(高知)仁淀川町で多文化共生講座を開催しました

2021年8月4日

JICA事業紹介や高知県の在住外国人について説明

講師のみなさん

グループ内で自己紹介をしている様子

元JICA海外協力隊の塹江まほさんが任国ガーナについて紹介している様子

仁淀川町教育員会の竹本雅浩教育長より閉会のご挨拶

 2021年7月27日(火)、仁淀川町交流センターで「第1回多文化共生講座in仁淀川町~ベトナムから多文化共生社会を考える~」を開催し、地域住民、自治体職員、地域おこし協力隊、ベトナム人技能実習生など26名(外国人9名、日本人17名)の参加がありました。
 
 当講座は、地域住民と一緒に多文化共生社会について考えることを目的としており、今回は、JICA海外協力隊OGの塹江まほさん(派遣国:ガーナ、職種:理数科教師)、フードプラン株式会社で技能実習生として働くグエン・ビッチ・ツーさん(ベトナム・フーイエン省出身)とグエン・タイン・ドゥックさん(ベトナム・ホーチミン市出身)の3名が講師として登壇しました。

 講師の自己紹介の後、参加者への事前アンケートをもとに生活や文化の違いなどを一問一答形式で答えてもらいました。「高知での生活で良いことは何ですか?」「日本の生活で嫌になったことは何ですか?」等の生活面の質問にツーさんは「最初は、近所の方に注意を受けたこともあり嫌になったが、今ではベトナムの料理を作ってあげたり、食材をもらったりしている。みんな優しい人ばかり。」と話してくれました。
「日本とベトナムで文化違うところは?」という質問にドゥックさんは「食べ物に違いがあります。ベトナムは調味料が多いですが、日本の食事は薄味で健康的です。」と話し、ツーさんは「服装に違いがあります。日本の着物は体のラインを隠すのに対し、ベトナムのアオザイは体形を見せるようにできています。」ダイエットをして体形管理をしているベトナム人女性も多く、ツーさんも日頃から甘いものには気をつけているそうです。
「異文化で暮らすことで最も大切なことは?」という質問には、塹江さんが「やっぱり人間関係です。ガーナで食中毒になったとき、現地の方が知り合いから車を借りて町の病院へ運んでくれました。入院することになったが、近所の人たちが3食のご飯を毎日作って持ってきてくれました。ガーナ人はとても優しくいろんなところで助けてもらいました。地域でどう過ごすのかがとても大事だなと感じました」と答えてくれました。

 グループセッションでは、各グループ内で自己紹介を終えた後、「多文化共生」社会づくりのための取り組みとして、何が一番必要なのかをみんなで考えてもらいました。「子供のころからの教育が必要だから、学校や地域での国際理解教育が必要」「友達がいれば何とかなるので、地域で友達を作る」「行政に相談センターを作ってもらうことが大切。いろいろな言語で相談できる相談窓口が必要」などの意見が出ていました。

最後に、仁淀川町教育委員会の竹本雅浩教育長から「参加者が本音を交えて話をしている様子があり、多文化共生の基本は、顔を合わせて話をすることだと確信した」とのお言葉を頂きました。
ご参加頂いた皆さま、ありがとうございました。