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ケニア人教師が日本の学校で授業を行いました

−(株)ナリカによる「児童・生徒中心の学習を支援する理科教材の普及・実証事業」の活動として−

4月25日、26日、研修で来日中のケニア人の教師3名が、ケニアの教育現場のニーズを踏まえて(株)ナリカ(注)により開発された教師用デモ理科実験セット「ナリカ・サイエンス・ワゴン」(NSW)を使って、ぐんま国際アカデミー中学高等学校と共立女子中学高等学校で、理科の実験授業を行いました。

ケニアの理科教育では、教師が教科書に基づいて講義する授業が一般的で、教材や実験室の整備の不足から実験もほとんど取り入れられていないのが現状です。(株)ナリカの普及・実証事業では、NSWを20の小学校に配布し、実験を取り入れた生徒中心の教授法の導入を支援しています。

4月17日に来日した教師たちは、まず専門家の指導を受けながら日本式教授法を学び、授業計画を練りました。そして、学校での授業見学や教師達との意見交換を経て、実際に生徒たちに授業を行いました。

共立女子中学高等学校では、約30名の主に中等部の生徒を対象に、コイルやクリップなどの実験セットを利用して「電気〜導体と不導体」の授業を英語で行いました。生徒の8割は中学1年生で、英語のみの授業には慣れていなかったものの、「最初は良くわからなかったけど、だんだんわかるようになった。」「実験が楽しかった。」「わかりやすかった。」という感想が聞かれました。

また、理科の授業の前には、同校の地理の先生がケニアの概要を、(株)ナリカの社員がケニアの学校の様子を写真を使って紹介し、授業後にはケニア人教師との交流会も行われたことから、ケニア人教師のみならず、生徒たちにとっても幅広い学びの経験となったようです。生徒たちの感想には、「ケニアの学校のことを知って世界の学校の様子を知りたいと思った。」「違う言葉でも手振り身振りをまじえて自分の伝えたいことを表に出せば伝わる、ということがわかって楽しかった。」「言葉は通じなくても気持ちが大切なんだと思った。」「I am going to visit Kenya. Thank you!」といったものがありました。

一方、ケニア人教師たちからは、「自分たちが考えた指導案の修正すべき箇所が良く分かった」「次につなげたい」という感想を得ました。

今回はケニアから教師の他に教育省の管理職3名も来日しており、彼らは理科振興法等日本の教育政策を学び、今後いかに同様の法律をケニアに導入し、教材購入のための予算を確保していくかについて今後の方針を検討しました。参加者の一人である教育省のキマニ局長は、「日本の学校を視察し、とにかく多様な教材がそろっていることに驚いた。」と自国とのギャップを強く認識していました。

将来、ケニアの多くの学校で、NSWを使った生徒中心の授業が行われることをめざして、関係者の努力は続きます。

(注)(株)ナリカ
約100年前から全国の学校の理科実験機器の企画・製造・販売を行う。すでに米国、台湾、韓国に輸出実績があるが、実施中の普及・実証事業を活用してケニアへの事業展開方法を調査・検討中。

【写真】

実験セットを利用したケニア人教師の説明を熱心に聴く共立女子中学高等学校の生徒たち

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