「ホニアラ交通マスタープラン調査プロジェクト」が始まりました

2019年7月5日

「ホニアラ交通マスタープラン調査プロジェクト」が2019年5月から現地での活動を開始しました。ソロモン側のカウンターパートはインフラ開発省です。調査団は14名の専門家を擁し、2020年8月までのプロジェクト期間、断続的にホニアラで活動を行います。

対象地域は、アジア開発銀行が実施した「大ホニアラ都市開発持続的アクションプラン(Greater Honiara Urban Development Strategy and Action Plan)」と同じ大ホニアラ都市圏(ホニアラ市と近接するガダルカナル州の一部を含む地域)で、西はポハ橋から、東はテナル川までの地域です。

ホニアラ市では、東西に延びる市内の海岸線に沿う唯一の幹線道路であるククム幹線道路の一部改修事業を無償資金協力事業で行いましたが、更に急速に増加し続ける自動車台数、市内の隘路となる箇所への対応を行うため、ホニアラ市及び周辺の交通事情を把握した上で、長期的な道路整備計画の検討が急務とされています。

交通マスタープランは2036年を目標年次とし、交通分野の改善のためのプロジェクト形成と優先プロジェクトの選定を行います。活動内容は幅広く、ククム幹線道路改良事業の整備効果促進、公共交通計画、駐車場政策と交通安全、災害に対する交通の強靱化、技術移転およびパブリックコンサルテーションの実施などです。また、パイロットプロジェクトを実施する予定です。

プロジェクトの開始にあたり、第一回合同調整委員会会議(Joint Coordination Committee:JCC)が2019年6月11日に開催されました。JCCはインフラ開発省、JICAソロモン支所、調査団、およびソロモン側関係機関として首相・内閣府、土地・住宅・調査省、環境・気候変動・防災管理・気象省、ガダルカナル州政府、ホニアラ市、交通警察により構成されています。

調査団は、これまでに関係機関との協議やデータ収集を行い、また、旅行速度調査、交通量調査、路側「起点‐終点(Origin-Destination:OD)」インタビュー調査、ターミナルOD調査、マーケット利用者のインタビューなどを実施しました。ちなみに調査は、現地コンサルタントに発注して行ったものと、若者の雇用を促進するNPO団体 Youth at Workから派遣された若者と一緒に行ったものがあります。そのほかにも家庭訪問して一日の行動を調査するOD調査やバスターミナル調査などを学校の学期休み後に実施することを予定しております。

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ククム幹線道路の渋滞状況

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第一回JCC会議

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市場に出店する売り手への交通実態調査

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交通量調査