JICAボランティア ソロモン日記(38)

2019年12月2日

青年海外協力隊・西田 憲右(コミュニティ開発)

2018年1次隊コミュニティ開発隊員として、首都ホニアラにあるソロモン諸島政府観光局で活動しています西田と申します。

観光局では初代JOCVボランティアということで、カウンターパートという存在もおらず、同僚との距離感も難しい中、日々の人との(同僚との)コミュニケーションが大事だと実感しています。

観光局は、マーケティング部と総務部に分かれており、私はマーケティング部に所属しています。マーケティング部では、電話や窓口による観光案内だけでなく、フィッシング、ダイビング、バードウォッチング、クルージングなど多くの観光事業をB to B(企業間取引)で国外に発信しています。私の活動は日本人観光市場の拡大支援ということで、日本人ツアー受け入れのための体制?基盤作り、日本人観光客がソロモンを訪問した際の案内情報の整備、日本に向けてのソロモン観光誘致の情報発信と大きく3つに分かれています。

突然ですが、「ソロモン諸島と聞くと、何を想像しますか?」

多くの方は、太平洋戦争の激戦地として“ガ(餓)島”のイメージが強いかと思います。確かに、戦争の爪痕は多く残っています。首都ホニアラが位置するガダルカナル島には多くの戦跡地がありますし、戦時中日本軍が拠点としていた旧首都のツラギを中心に多くの沈船が海底に眠っています。現在はまだ日本人観光客のほとんどが戦跡地目的だと言われています。

しかし、そういったイメージ以外にも手付かずの大自然を五感で感じることができるのが、この国の最大の魅力だと私は思っています。
まだ、観光客がそれほど多くないため、リゾート地でプライベート空間を楽しむもよし、マリンスポーツやトレッキング等のアクティビティを満喫するもよし、ソロモン文化やメラニシアン文化を体験するもよし、カメの産卵・孵化に立ち会うもよし、日本では体験できないことがここソロモンには数多くあります。
日本の喧騒から離れ何も考えずハンモックに揺られながら、電気、ガス、水道の無いシンプルな生活をしている人々と数日のんびり過ごしてみるのも、なかなか日本ではできない「非日常」の貴重な体験だと思います。

ソロモンに赴任して1年以上が経過し、“ソロモンの素晴らしさが普通の生活・光景になってしまい、初めてソロモンの地に降り立った時の新鮮な気持ちが日々薄れてきている気がしています。
残り任期は、また新鮮な気持ちに立ち返り“ソロモンでは当たり前でも日本では当たり前ではない”ソロモンの魅力を日本の方々に知っていただけるよう活動することが、これからの私の活動目標です。

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戦跡地の視察

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ワールドツアリズムデー出展の様子

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トレードショーでの受付

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観光局入り口

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不定期で開催される清掃活動の様子