河川港運営管理セミナーを開催

2011年9月27日

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河川港に積み下ろされる荷物

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河川港に到着した家具や重機

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セミナー会場の様子

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セミナーで講演する小山プロジェクトリーダー

「プロジェクトを通じて南スーダンにおける内水輸送能力を強化し、さらに国家の発展を進めてゆきたい。」2011年9月7日、河川港運営管理セミナーは、50名を越す参加者を迎え、ロクド南スーダン政府運輸大臣、及びトンベ中央エクアトリア州インフラ開発省大臣の宣言で開始されました。当事務所からは、花谷所長が出席し、南スーダンの河川交通をより良いものにするために、忌憚無き意見とセミナーへの積極的な参加を求めました。

そもそも、「河川港(かせんこう)」、「内水輸送(ないすいゆそう)」とは何でしょうか。南スーダンは幹線道路が十分に整備されておらず、陸路での物資輸送が非常に困難な状態にあります。また、内陸国で海に面していないため、海運を行うことが出来ません。空輸は輸送できる容量が限られている上、多くの費用を必要とします。そこで重要になってくるのが、都市と都市を繋ぐナイル川を利用した内水(河川)輸送です。河岸に作られた港である河川港を拠点とし、多量の物資を効率的に輸送する手段として注目されています。南スーダンの大地を南北に縦断するナイル川を利用した内水輸送は、南スーダン独立後の発展を支える生命線になることが期待されています。

今回のセミナーは、2011年3月に開始した技術協力プロジェクト「南部スーダン内水輸送運営管理能力強化プロジェクト」の一環として開催され、河川港湾維持・運営管理の重要性に関する共通理解を、プロジェクト関係者のみならず、ジュバ港を利用している船会社や荷役組合等とも共有することが目的とされました。セミナーには、日本人専門家はもちろん、南スーダン政府から河川交通を所掌する運輸省大臣、副大臣を初めとする幹部職員が、またジュバ港が位置する中央エクアトリア州からは、インフラ省の幹部職員から現場の組合職員に至るまで多様な参加者が集まり、ジュバ港における現状課題と将来的な運営維持管理像が紹介されました。さらに今回は、南スーダンの北部物流の基点となるマラカル港湾管理に携わる、アッパーナイル州の河川港湾局職員も参加し、地方の河川交通の現状について発表しました。発表後には、参加者との間で活発な意見交換がなされ、改めて南スーダンにおける河川交通の重要性が確認されました。また、より良い運営維持管理の実施に向けて、普段現場で河川港運営に従事している関係者の意気を高揚させる、有意義なセミナーとなりました。

JICAは、南スーダンが独立する以前の2006年から、ジュバ港に対して桟橋の改修、貨物のコンテナ化に対応するクレーン供与など、ハード面における支援を行ってきました。現在は、このような設備や機材を長く利用し、利用者にとっても運営側にとっても利用しやすい河川港湾運営を目指して、人材育成を支援しています。様々な協力、人々の努力が積み重なることで、南スーダンの河川交通をめぐる環境は確実に改善されてきています。この流れがより大きな流れとなるよう、JICAはこれからもプロジェクトを進めていきます。