南北スーダン合同の稲作研修をウガンダで開催

2012年2月6日

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国立作物資源研究所

2012年1月9日から27日にかけ、ウガンダのナムロンゲにある国立作物資源研究所で、南北スーダン向けの稲作研修が行われた。この研修には、(北)スーダン農業省から2名、南スーダン農業省から2名の研修員が参加した。約3週間にわたるコースは、南北スーダン向けの特別コースだ。

ウガンダではJICAが2003年以来コメ振興に対する支援をしており、ナムロンゲにある国立作物資源研究所はサブサハラアフリカ地域のコメ振興の核のひとつとなっている。

(北)スーダンでは2009年以来、JICAは「農業再活性化計画実施能力強化プロジェクト」を行っており、農業省や農業研究センターの能力強化を支援している。南スーダンでも2009年以来、「ジュバ近郊の平和の定着のための生計向上支援プロジェクト」を実施し、農業普及員やコミュニティ開発普及員の能力強化を行っている。南北スーダンでは、コメはまだソルガム、メイズ、キャッサバほどの主要穀物ではないが、研修員によると、週に2~3回は口にするという。また、換金作物としての期待も高まっている。

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計算を教えあう南北スーダンの研修員

そもそも、南スーダンは2011年7月9日にスーダンから独立した、まだ生まれて半年ほどの、世界で最も若い国だ。まだ(北)スーダンとの正確な国境や石油分配は確定しておらず、報道では南北の対立が取り沙汰されることも多い。だが、今回の研修員はもともとひとつの農業省に所属する政府職員。研修中は互いに学び合い、食事は3食とも、一緒に食べた。南スーダンから研修に参加した農業省農業生産局のジョシュア副課長は「我々はもともと同じ省庁出身。私自身も18年間、今の(北)スーダンで働いていた。今回の研修でも、分からないところがあればお互いに教え合っているよ」と屈託なく言った。

独立後間もない南スーダンでは、まだ体系的な農業研究制度はない。唯一稼働していると言われる、イェイという都市にある農業研究センターでさえ、まともな研究機材すらない。だが今回の研修で、研究に対する思いにも変化が現れた。南スーダンから参加した農業省ディナ検査官は「これまで研究のことはあまりよく分からなかったが、今回の研修では非常に丁寧に教わることができた。今回習ったことを活かし、今後はコメ研究をしていきたい」と意欲を燃やしている。

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降雨量データを作成するディナ検査官

今後、JICAは南スーダンにコメ振興を支援するための専門家を派遣し、稲作開発計画策定支援などを行う予定だ。今回のウガンダ合同研修のように、南北スーダンが互いに知見を交換し、相互の発展のために役立てるよう支援を展開していきたい。