物流の生命線、ナイル川の河川港の有効利用について、セミナーを開催!

2013年10月3日

日本の約1.7倍の広さを持つ南スーダンですが、舗装道路は約192km(全体の2%)しかなく、雨季には多くの道路が冠水・泥濘化し通行不能となります。海にも面していない内陸国のため、南北約500kmを貫く白ナイル川を利用した内水運輸は、南スーダンの経済活動を支える物流の生命線ともいえる重要なものです。

南スーダンの発展に伴い、近年取り扱われる貨物量が飛躍的に増えていますが、半世紀近くに亘る内戦の影響もあり、首都ジュバの河川港でも、一部の整備された区間を除き、ほとんどの荷船は自然の岸辺に直接乗り上げ、人力で荷の積み下ろしが行われているのが現状です。こうした状況を改善するため、JICAは、2005年の和平合意後の2007年から、ジュバ河川港を中心に、港湾施設の改修およびジュバ港管理組織(JRPA)を通じた運営管理能力強化支援を続けています。

これまでプロジェクトでは、南スーダン港湾法の起章に向けた法案の作成や、取扱貨物量を把握するためのデータ整理の一環としてパソコン研修、また、施設内の安全管理の一環として万一火災が起きた際の消火訓練など、ジュバ港全体の運営管理に向けた支援を実施してきました。

こうしたプロジェクトの進捗を踏まえ、9月24日、JRPAは、より効率かつ効果的な港湾サービスの提供を目指し、船会社や荷主を対象として港湾利用に関するセミナーを開催しました。セミナーでは、まず、日本人専門家が河川交通を活用した物資輸送の方が陸送よりも効率がよい点を強調した上で、当国内における河川輸送の優位性について説明しました。参加者はその重要性を理解した上で、より安全に輸送貨物を取り扱うことができるよう安全対策の強化の必要性や、港や河川輸送が改善しても地方港から荷を運び出す幹線道路の整備無くしてはその効果が半減する、といったコメントが寄せられ、南スーダン国内全体の内水輸送改善に向けた活発な議論が展開されました。

内陸水運の改善に向けた関係者の期待は非常に高く、2014年には無償資金協力による大規模な港湾施設の拡充工事も着工される予定であり、今後は港の機能強化と管理組織の体制強化の両面に対する支援を通じた相乗効果の発現に取り組む方針です。

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河川港の現状について説明する日本人専門家

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河川港セミナーは大盛況

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ジュバ港全体(来年には拡張工事が開始)

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ジュバ港の接岸場所

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燃料タンカーから小型ボートに積載されている 空のポリタンクへ燃料を補給している様子。この後、南スーダン北部へ運搬される

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燃料運搬業者に対し指導するJRPA職員(中央)と日本人専門家(右)