“繋がるスリランカとの絆”−元ガンバ大阪キャプテン木場さん、スリランカで2度目の防災教育とサッカー教室を実施−

2016年2月3日

独立行政法人 国際協力機構 スリランカ事務所

Jリーグのガンバ大阪で以前キャプテンを務めた木場昌雄さん(41歳)が昨年に引き続き本年2月にスリランカを再び訪れ、防災の専門家やスリランカに派遣中の青年海外協力隊とともに、防災教育イベントとサッカー教室を開催する。2月6日に、ランホティカンダ村の小学校で防災教育イベントを開催し、翌週2月8日と9日は、コロンボとガンパハでサッカー教室を実施する。木場さんは、昨年1月にインド洋津波10年・阪神淡路大震災20年特別企画としてスリランカを訪れ、防災意識を次世代に繋げられるように語り継ぎ体験を防災教育イベントで紹介した。自身も20歳の時に淡路島で被災した木場さんは、昨年のイベントを通じて防災に対する「一過性ではなく継続的な協力を」との思いを強め、2度目の訪問企画が実現した。

JICAはスリランカ政府と協力し、スリランカのみで約4万人が犠牲となった2004年のインド洋大津波発生直後から、スリランカ政府の災害対応能力強化の為の協力を続けている。協力は緊急支援に留まらず、2012年から2014年にかけて、神戸学院大学とともに草の根技術協力事業「トラウマ・カウンセリングと融合した防災教育」を実施。同プロジェクトは、津波被災地域の学校やコミュニティを対象に防災教育、トラウマ・カウンセリングが行えるよう学校の教員育成に取り組み、子どもたちの防災意識向上に貢献した。しかし、被災から11年目を迎えたスリランカでは、インド洋大津波を経験していない子ども達も増え、災害を経験した者が被災経験を語り継ぎ、国全体としてどのように防災意識を高めることが出来るのかが、災害に強い社会を形成する上で重要な課題となっている。

昨年実施された防災教育イベントの目的は、体験しながら「災害は身の回りにあり、いつ起きるか分からないこと」、「災害発生時に『自助』の意識を持つことの大切さ」を、子どもたちに理解してもらうことであった。コロンボとゴールの二カ所で合計約100名の子ども達や教員を対象にしたこのイベントは、参加者から好評で、災害管理センター(DMC)からも再実施を要望されるなど盛況に終わった。また、サッカー教室では、各地方の子ども達総勢100名から好反応を得たほか、現地のコーチも子どもたちが楽しみながらサッカーの練習を行う指導方法で新たな気づきがあったという。

今回のイベントでは、昨年の経験や気づきを踏まえ、さらなる防災意識の向上を目指す。ランホティカンダ村の防災教育イベントでは、インド洋津波以後に生まれた9歳から11歳の子ども達40人を対象に、木場さんの被災体験の語り継ぎを行う。また、JICAが過去に実施した「気候変動に対応した防災能力強化プロジェクト」で組織されたランホティカンダ村防災委員会のメンバーによるグループディスカッションを防災専門家の指導の下実施する。ランホティカンダは土砂災害の発生確率が高く、過去にも数回大規模な土砂災害が発生している地域であり、次世代へと繋ぐ子どもたちの防災意識を向上する意義は大きい。コロンボとガンバハの二カ所で開催されるサッカー教室では、被災の体験談を交えながら、木場さん自ら子ども達のサッカー指導にあたる。このサッカー教室ではスリランカのサッカークラブに所属する15歳以下の約60名を対象とする。

同イベントはJリーグの協力を得て実施している。2月5日にはJリーグ関係者と木場さんによるスリランカサッカー協会への来訪も予定されている。また、本イベントは日本政府が推進するスポーツを通じた国際貢献事業“Sports for Tomorrow”の一環として実施される。

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防災教育イベントで阪神大震災の経験をスリランカの子ども達に伝える木場さん

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防災教育イベントでの記念の一枚

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サッカー教室ではJリーグ提供のTシャツを子ども達に配布

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サッカーの指導にあたる青年海外協力隊員