南部スーダンのメディア発展を支援!−12名の研修員が日本へ−

2011年5月18日

20年以上に渡る内戦を終え、ついに今年7月に新国家として独立することが決定した南部スーダン。その南部スーダンから、情報省次官をはじめとした政府高官やジャーナリスト総勢12名が、ジャーナリズムの育成・発展を目的とした約2週間の研修を受けるため、日本へ向けて出発します。

より良い民主国家を建設するためには、公正・公平な報道、国民の声を代弁し、知る権利を追及するジャーナリズムの向上が欠かせません。独立後の新国家設立を見据えた南部スーダン政府からも、JICAに対してメディア分野での協力要請があり、昨年度からJICAと南部スーダン政府情報省は幾度も協議を重ねました。その結果、本年3月から「南部スーダン政府能力強化」における支援の一環として、メディア分野での協力が開始される事となりました。その記念すべき協力の第一歩として、今回の日本での研修が実施されます。

5月16日からの研修には、情報省から次官を含む高官7名が参加すると共に、地元ジャーナリスト連盟(Union of Journalists of Southern Sudan)に所属するラジオや新聞といったメディア媒体の編集長ら5名も参加します。研修では、日本の著名な大学教授、現職のジャーナリストらから、放送制度・政策、民主国家におけるメディアの役割などに関する講義を受けるほか、NHKスタジオや衆議院といった実際の取材現場も訪れることになっています。この研修の成果は、南部スーダン政府と主要メディアの報道に関する意識、議論を深め、今後のメディア政策に反映される事が期待されます。

研修に先立ち南部スーダンで行われた記者会見では、情報省次官Chol Garang Deng氏から、「日本による南部スーダン発展のための支援に謝意を表したい。日本政府には大変感謝している。今回の研修を実施出来ることに誇りを感じている」と謝意が述べられました。JICA南部スーダンフィールドオフィスの和田康彦次長からも、「新しい民主的な国家を作っていくためには、メディアが政府から独立し、国民が参画して政府を監視できるようにすること、また政府がメディアの独立性の意義を理解し尊重することがとても重要です。今回の研修は、双方が協力してゆく上で、非常に良い機会となることを信じています」とコメントが発表されました。研修参加者の一人は、「日本メディアの報道姿勢を、技術的なことも含めて学んで来たい。地方メディアによる地元情報の取り扱い方にも注目して研修に臨みたい」と抱負を語りました。記者会見の様子は、翌日の新聞に取り上げられるなど、今回の研修への注目の高さが伺われました。

南部スーダンにおいて、JICAによるメディア分野の支援はまだ始ったばかりですが、引き続きこの国のジャーナリズムの発展を、JICAは支援してゆきます。

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記者会見に臨む情報省次官Chol Garang Deng氏(左)と南部スーダンフィールドオフィスの和田次長(右)

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南部スーダン政府情報省内で行われた記者会見の様子。地元メディアが取材のため集まりました。

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日本での研修に先立ち、事前説明を受ける研修参加者。熱心に聞き入る様子が印象的でした。