南部スーダン税関局職員25名に対する税関研修を実施!

2011年6月14日

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講義中の1コマ。講義では研修生からの積極的な質問が目立つ。

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カウンターパートの南部スーダン税関局職員(右)、ケニア歳入庁から派遣された講師(左)と望月専門家(中央)

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配布資料を読み込む研修生

「税関の役割とは、税金を課すことに留まりません。国境を越えて流入する、麻薬や武器といった違法な産品を国内に持ち込ませないこと、国を守ることも重要な仕事です」。ケニア歳入庁から派遣されてきたジェームズ講師の言葉に熱がこもります。その姿を、南部スーダンの各地域から集まった25名の税関職員が、真剣な表情で見つめています。

7月9日に独立を控えた南部スーダンは、現在収入の大半を石油収入に依存しており(注1)、関税収入を含めた収入源の多様化が非常に重要な課題です。本年3月から始まったJICAによる「南部スーダン政府能力強化」。その一環として、南部スーダン税関局職員25名に対する研修が、5月30日から2週間に渡って開催されました。今年の3月には、北部スーダン税関職員と共に、南部スーダン税関局から幹部職員12名が、ケニアのモンバサにあるケニア歳入庁訓練施設において税関組織運営に関する研修を受けました。今回の研修は、実際の税関手続きに焦点が当てられ、各地域の現場で業務に携わる職員25名が受講しました。

研修に先立って行われた開会式では、南部スーダン税関局のジョン・アター局長代理から、「JICAとケニア歳入庁には今回の研修を実施して頂き、大変感謝しています。この2週間の研修で得られる知識は、南部スーダンで適切な税関手続きを進めてゆく上で必ず役に立つはずです」との謝意が述べられました。続いて「南部スーダン政府能力強化」のため派遣されている望月専門家からは、「研修は毎日、朝から夕方まで2週間に渡って行われます。みなさんにとっては大変かもしれません。しかし研修を終えた際は、その成果を実感出来ることと思います。研修を有意義なものにして下さい」と研修員に対して励ましの言葉が述べられました。

研修はとても活発に行われ、ケニア歳入庁からやって来たムズング講師は、「今までいくつかの国で講師を務めましたが、その中でも南部スーダンの研修生は非常にモチベーションが高く、質問をたくさんしてくれます。講師と研修生の双方向で講義が進められるので、とても研修を進めやすいです」と語ってくれました。研修生の一人、ルーファスさんは、「研修は実践的で、直ぐにでも業務に活かせる内容のため、とても満足しています」と話してくれました。今後、実際の現場において研修の成果が発揮されると期待されます。

JICAによる南部スーダンでの税関支援は始ったばかりです。JICAは、この国の独立後を見据えながら、南部スーダン税関局の能力強化に向けて、ケニア歳入庁と共に支援を行ってゆきます。

(注1) 南部スーダン政府財務計画省から発表されている歳入・歳出に関する報告書「APPROVED BUDGET 2010」では、2010年度の国家歳入の約98%が石油収入とされています。