北澤豪 南米に挑む(2006年2月)(3/4ページ)

2006年2月6日(月曜)

パラグアイの首都アスンシオンから、エクアドルの首都キトに向けて空路で移動しました。直行便がないため、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスにトランジットで立ち寄りました。

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永田健主査の案内でアルゼンチン事務所に着いた北澤さん

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アルゼンチン事務所の事業説明をする古屋年章所長、佐藤保雄次長(右手前)

約6時間の待ち時間を使って、JICAアルゼンチン事務所の訪問とアルゼンチンが誇る世界最強クラブ、ボカ・ジュニオルズのスタジアム・ボンボネーラ内にある博物館を見学しました。

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芝生の緑が生える3階客席のボカ・ジュニオルズのスタジアム・ボンボネーラ

1990年にブラジルに半年間、サッカー留学をしたことがある北澤さんですが、アルゼンチンの訪問も初めて。

アルゼンチンは南米のなかでもサッカーの盛んな国の1つ(W杯2回優勝)であることもあって、「限られた滞在時間でしたがこの国にとても興味をもちました。またぜひ来たいです」と話していました。

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スタジアム内にある博物館。ディエゴ・マラドーナら、このスタジアムでプレーした歴代の選手たちが紹介されている

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2001年から2002年、ボカで活躍した高原直泰選手はここで記者会見をした

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スタジアムの周りは、サッカーにまつわる壁画が描かれている

2006年2月7日(火曜)

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エクアドル駐在員事務所の前で、加藤所長とともに

昨日は朝6時発のアスンシオンからの便に乗り、エクアドルの首都キトへの到着時間は天候不順で少し遅れ、宿泊先に到着したのは22時過ぎでした。キトは標高2800メートルにあります。「空気が薄いね」と北澤さん。しかし、北澤さんは午前中から精力的に活動をスタートしました。まずはJICAエクアドルボランティア調整員事務所で、加藤進所長、仲間和男ボランティア調整員がこの国におけるJICAの活動概要などを説明。

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エクアドルに関する本を見ながら、平松大使が説明

エクアドルは今後、JICAの南米における活動の重点国になるため、ボランティア調整員事務所から駐在員事務所への格上げの準備をしています。その後、日本大使館を表敬訪問し、平松弘行大使からエクアドルの歴史や一般事情などをうかがいました。

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シャーマンの呪術を受ける北澤さん

午後は首都から約100キロ離れたインディヘナの村、オタバロで活動する所法子隊員(職種・保健師)を訪ねました。ここの先住民、オタバロ族は美しい織物や民芸品を作るだけでなく、それらを欧米など海外の国々に販売する商才に長けた一面もあることで知られています。そんなオタバロ族の伝統的な一面を、北澤さんは所隊員のカウンターパートの1人、シャーマンによって体験しました。所さんの活動するハンビワシ保健センターにあるシャーマンの部屋を訪問した北澤さんは、「頭が痛むのでは?」とシャーマンに所見を述べられ、びっくり。「実は高山病なのか、頭が少し重たい」と北澤さん。数分間にわたり、薬草をかぐなどの呪術を受けました。その結果は?「頭がすっきりしました」と北澤さんは笑顔で答えてくれました。

このあと、村の小学校へ移動。オタバロの村中の人が集まったのではないかと思うくらい多くの人が校庭に集まっていました。

子どもたちはお手製の日本とエクアドルの小旗を持って、迎えてくれました。ここではオタバロの人たちから民族衣装を着せてもらい、北澤さんも子どもたちの踊りの輪に加わりました。

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歯ブラシの使い方を説明する所隊員、北澤さんも子どもたちと一緒に耳を傾けた

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小学校に集まったオタバロの人たち

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オタバロの民族衣装を着て、子どもたちの踊りの輪に入る北澤さん

そして、その後は所隊員の活動の見学です。模型を使って小学生たちに歯ブラシの使い方を教えました。「民族衣装も似合っているし、スペイン語の説明も堪能。ここに来て半年とはとても思えないね」と北澤さんは話していました。