第2期生来日、第1期生企業交流会及び日本語学習開催

2018年10月2日

「シリア平和への架け橋・人材育成プログラム(JISR)」第2期生の来日(2018年度)

2018年8月、「シリア平和への架け橋・人材育成プログラム(JISR)」の第2期生(2018年度)20名とその家族が、ヨルダンとレバノンから日本に到着しました。
全員が日本に来るのが初めてであり、飛行機に初めて乗る研修員や家族もいる中、不安な様子は全くなく、むしろ強い覚悟と期待を持っての来日となりました。
日本到着後、研修員とその家族は、広島のJICA中国で約1ヵ月半の来日プログラムに参加しました。来日プログラムの主な内容は日本語研修ですが、日本語以外にも日本で生活するうえで知っておくべき生活習慣、交通ルール、防災等について学んだほか、広島平和記念公園や公園内の平和記念資料館、原爆ドーム訪問などから構成された平和研修も受けました。研修員は故郷シリアと戦後の広島の復興とを重ね、皆、熱心に見学していました。
また、広島平和記念公園を訪問する前日には、研修員は日本の文化を学ぶため、折り紙で鶴の折り方を習い、「原爆の子の像」に捧げるために折り紙アートを作成しました。

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広島平和記念公園の「原爆の子の像」に鶴をモチーフにした折り紙アートを捧げる研修員

日本語研修では、座学だけではなく、実際に一般の日本人と話して日常会話の練習をしました。日本語研修の一環である宮島訪問の際には、他の観光客に「写真を撮りましょうか?」などと日本語で話しかけたり、お土産を買う際に「いくらですか?」と尋ねてみたり、覚えたばかりの日本語を一生懸命話していました。

来日プログラム中には、JICA東京に集まっている2017年に来日した第1期生と、TV会議を通じて話す機会がありました。研修員からは、大学の授業のことから子供の保育園の費用についてまでの幅広い内容について質問が挙げられ、これに対し第1期生は、自身の経験を踏まえて丁寧に説明していました。TV会議はアラビア語で行われ、来日したばかりの研修員とその家族は、先輩からのアドバイスに耳を傾けていました。

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TV会議を通じて第1期生のアドバイスに耳を傾ける研修員とその家族

9月の始めに来日プログラムを終えた研修員は、広島から全国の大学所在地に移動しました。受入大学のある各地では、彼らの新しい生活が始まっています。

第1期生(2017年度来日)企業交流会に参加

来日して1年が経過する第1期生は、JICA東京において8月末に開催された「企業交流会・日本語学習」に参加しました。来日後、研修員同士が顔を合わせるのは1年ぶりの機会となりました。5日間のプログラムは、研修終了後の日本での就職に向け、研修員が自立的に就職活動を行えるようになることを目的に、企業との交流と日本語学習で構成されました。日本語学習では、日本で就職活動する上での心構え、自己PRや履歴書の書き方を日本語で学びました。また、配偶者用にも、研修員とは別のセッションが設けられ、日本で働く上で必要な日本語を学習しました。
企業訪問も行われ、研修員は2つのグループに分かれて、それぞれ企業を訪問しました。その内の1社は日本の大手電機メーカーで、参加した研修員は、日本のモノづくりがどのように発展してきたかという歴史から、最先端科学などを幅広く学びました。もう1社は中東でのビジネスも手掛ける日本のベンチャー企業で、このグループとなった研修員は、インド出身のエンジニアから具体的な仕事内容の話を聞くなどして、典型的な日本の製造業メーカーとは異なった革新的なオフィスの雰囲気を感じていました。

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“日本で就職活動する上での心構え“の講義を熱心に聞く研修員

2日間開催した企業交流会への参加企業は、合計16社となり、各企業からの会社紹介の後、企業の担当者に研修員が個別で質問できるセッションが設けられました。企業紹介では確認できなかった事業内容などについて、研修員は熱心に質問をしていました。また、先行してインターンシップを実施した研修員4名による発表も行われ、他の研修員は非常に興味深く聞いており、インターンシップの実施を希望する声も多く聞かれました。

最終日の成果発表の場では、研修員全員からこの1週間の振り返りと成果についてプレゼンテーションやロールプレイ形式での発表が行われました。シリアや、ヨルダン、レバノンにおける就職活動とは全く異なる日本での就職活動に関し知識を得るとともに、日本で就職するためにするべきことや、身につけなければならないことを具体的に認識でき、刺激的な機会となりました。
研修員は、2019年6月から順次大学院を卒業するため、毎日英語での授業や研究活動と並行し、日本での就職に向けた日本語習得にも意欲的に取り組んでいます。

(JDS 小澤)