JICA帰国研修員による母子保健の改善に向けた取り組みを支援しました

2019年1月11日

【画像】

ブナフシャ女史

JICAの研修プログラム・課題別研修「妊産婦の健康改善」コースに参加したジョヴォーナ・ブナフシャ女史は、JICAにより、「ミニ・グラント」プロジェクト(注1)の支援を受け、母子保健改善に向けた支援活動を行っています。

ブナフシャ女史の活動は、対象地域であるタジキスタンのルダキ行政郡において、「Rohnamo」(注2)と名づけられた母子手帳の適切な使用を普及することで、医療施設に勤務するスタッフの母子保健サービスに係る知識と技術の向上を図り、さらに、母子保健の重要性について地域住民を啓発することを目的としています。

そのために、同女史はまず同行政郡内の医療スタッフ及び地域住民による母子手帳「Rohnamo」の使用状況を調べ、これまでの成果と問題点、また、より効果的に母子手帳を使用するための具体的なニーズを明らかにしました。

【画像】

タジキスタン版母子手帳「Rahnamo」

ブナフシャ女史は、2018年9月6日にセミナーを開催し、(1)母子手帳の目的と効果、(2)ルダキ行政郡内4つの村落(ガンチョバード、グーリスタン、チムテッパ、チョーリアコーローン)のヘルスセンターでの調査結果を発表し、母子手帳を使用することにより得られる成果とそれによる効果の説明を行ったうえで、(3)母子手帳「Rohnamo」の効果的な使用に向けた提言をしました。

また、同調査結果をふまえ、「Rohnamo」に関する理解向上のため、調査対象の4村落のヘルスセンター代表者らに対して啓発も行いました。併せて、ブナフシャ女史が参加した母子保健に関する日本とインドネシアでの研修成果も報告されました。

【画像】

同女史によるセミナー(1)

【画像】

同女史によるセミナー(2)

この活動により、妊産婦検診やカウンセリング、乳幼児の予防接種や発育モニタリングなどの場面で母子手帳「Rohnamo」が効果的に使用され、また、医療スタッフの技術と地域住民の意識が向上し、ルダキ行政郡における母子保健の改善につながることが期待されています。

(注1)「ミニ・グラント」プロジェクトとは、研修プログラムの帰国研修員が、研修に参加して得られた知見をタジキスタン国内に還元するための活動を、JICAが支援しているものです。各帰国研修員の提案から選考を行い、優れた活動に対して最大で40万円程度を供与して支援を行います。

(注2)「Rohnamo」は、日本の母子手帳を参考に開発されたタジキスタン版母子手帳です。「Rahhamo」とは、タジク語で「道標(”Showing the road”)」という意味を表します。
日本では過去80年以上にわたり母子手帳が活用され、母子保健の改善に貢献してきました。この知見を参考にして、UNICEFは、2016年にパイロット対象都市・集落にて母子手帳「Rohnamo」の導入支援をスタートしました。また、JICAも、タジキスタンでの母子手帳の普及や母子手帳を扱う医療スタッフ向けのガイドライン作成を支援しました。その後、他の国際機関や各ドナー団体も、母子手帳に関する支援をタジキスタンのその他の地域で実施しています。

【画像】

タジキスタン版母子手帳「Rahnamo」一部ページより抜粋