【ボランティア通信】明日、僕はいない

2015年1月16日

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名前:平野幸寛
派遣期間:2013年1月〜2015年1月
職種:理数科教師
配属先:ロンドーニ中等学校
任地:ルヴマ州ソンゲア市
出身:山口県

2014年12月6、7日に第2回タンザニア甲子園が開催された。第1回大会に参加した4校に加え、ムワンザ、ザンジバルからそれぞれ1校を迎えて、合計6校での争いになった。

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練習後のミーティングの様子

開催地ダルエスサラームまでの交通費の打ち合わせに奔走する毎日。疲れた身体に鞭を打って練習に向かう。「先生にはいろいろなことを教わったけど、僕たちからは何もあげることができない。先生には優勝カップをプレゼントするよ。」生徒のこの言葉で疲れは吹き飛んだ。タンザニアではまだまだマイナースポーツである野球。それでも毎日の練習に励む生徒たちを優勝させてやりたい。そう心に誓った瞬間であった。

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日本から寄付された道具を手に喜ぶ生徒たち

生徒たちの生活態度改善のために野球を取り入れ、約1年半指導してきた。生徒たちの生活態度は少しずつではあるが改善されていった。成績の向上も見られた。2013年9月の化学のテストでは全体平均18.25点、野球部員平均19.44点(全体平均+1.19点)であったが、2014年9月のテストでは全体平均24.56点、野球部平均37.63点(全体平均+13.07点)であった。部活動に打ち込むことが学業にも良い影響を及ぼす一例を示すことができた。あらゆる面で成果を残してきたロンドーニの選手たち。あとはタンザニアNo.1の栄光を勝ち取るのみ。

大会当日。本大会はタンザニアの多くのメディアの注目を集めた。タンザニア各局のテレビカメラが会場を取り巻く中、ロンドーニ中等学校の初戦の相手は前大会の優勝チームだ。先制点を許したロンドーニだったが、最後まで諦めずに果敢に攻める。5-9。初戦敗退。悔しさが溢れて止まらなかった。それは選手たちも同じだった。

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第2回タンザニア甲子園 会場にて

試合には残念ながら負けてしまったロンドーニ野球部。しかし、彼らの野球に対するひた向きな姿は会場の多くの観客から声援を受けた。常に全力疾走を怠らず、声を張り上げて味方を応援し、審判に対する尊敬を忘れないことで、彼らは「愛されるチーム」になった。

今回の敗北を糧に彼らは野球の練習により励むことだろう。そして、野球を通じてより多くのことを学んでいくだろう。彼らの明日に僕はいない。2年間の任期を終え、1月5日、日本への帰路につく。