【ボランティア通信】ダルエスサラームでの原爆展

2015年7月8日

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名前:大田遥
派遣期間:2013年7月〜2015年7月
職種:コンピュータ技術
配属先:タンザニア国立中央図書館
任地:ダルエスサラーム
出身:広島県

5月末、配属先である国立中央図書館にて、"−ヒロシマ・ナガサキ原爆展−"を開催した。

タンザニアでは広島出身だというと、「爆弾が落ちたんでしょ?」と言われることが多々あったのだが、原爆について詳しく知っている人はほとんど居なかった。被爆者の高齢化が進む中、被爆者の代わりに原爆の悲惨さを伝えたいという思いがあり、図書館側、タンザニア事務所、隊員の協力を得て帰国前に開催することができた。

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DVD「母たちの祈り」上映中

タンザニアで原爆展を開催するにあたり工夫したことは、原爆展のために広島市平和記念資料館から寄贈して頂いたヒロシマ・ナガサキ原爆ポスターのスワヒリ語訳である。ポスターは英語で記載されているため、より多くのタンザニア人に伝わるようにスワヒリ語に訳すことにした。スワヒリ語の単語だけでは表現が難しく翻訳しづらい箇所もあったが、添削をお願いした図書館職員一人一人が時間をかけて対応してくれた。

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ラジオを聞いて来てくれたセカンダリスクールの生徒

そんなスワヒリ語訳の助けもあってか、来場者のほとんどが30枚のポスターを熱心に読んでくれていた。来場者は、ヒロシマ・ナガサキという言葉のみを知っている人、原爆について何も知らないという人が多く、ほとんどの人が原爆被害の写真を見ることや被害の実状を知るのは初めてで、痛ましい写真に皆足を止めていた。世界的に知られていると思っていた原爆ドームのフォルムも知っている人は少なく、「何のためにどこが原爆を落としたの?」、「今でも汚染されているの?」といった質問も多く聞かれた。

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展示を見に来てくれた司書学校の学生たち

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展示を見る司書学校の学生たち

6日間の開催期間中、約200人の人々が会場に訪れてくれた。ラジオでの宣伝を聞いてはるばる来てくれた女子学生や、思いがけず入ったがすごく勉強になったと言って帰ってくれる人、来場者それぞれが戦争や核兵器に対する自分なりの意見を持ってくれたようだった。

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手伝いに来てくれた隊員が折鶴の折り方を教える

開催に至るまで大変なこともあったが、広島出身である自分が2年間お世話になったタンザニアで原爆展を開催し、自身のつたないスワヒリ語でも原爆について伝えることが出来て本当に良い経験になった。これを機にタンザニアでも平和について考える機会が増えることを願う。