【ボランティア通信】瞬間、心、重ねて

2015年10月16日

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名前:森 かれん
派遣期間:2014年1月〜2016年1月
職種:体育
配属先:シャマリワ中等学校
任地:ムワンザ州ムワンザ市
出身:千葉県いすみ市

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ドッヂボールの様子。2個のボールにてんてこ舞い。せっかく捕れたのに当てられちゃいました

タンザニアで体育教員として活動を始めてから早1年9ヵ月。

この短期間の中で、数々の失敗、成功、苦悩、喜びを経験してきました。今回はその一部を紹介します。

大学を卒業し、期待とやる気に胸を膨らませてやってきたのはムワンザ、シャマリワ中等学校。全校生徒約1000人、ひとクラスあたり約100人の生徒が在籍しており、その全ての生徒に対して体育の授業を行っています。

体育を教えてみて、私と生徒の間には大きなギャップが存在していることに気が付きました。「体育=スポーツ」「体育=遊びの時間」という認識です。教科として体育を教える以上、この点に関しては正しい認識をもってもらわないとマズいなと感じ、徹底的に体育とスポーツの違いについて彼らに教えてきました。耳にタコをつくってやる気持ちでしつこく言い続け、定期試験にも出題しました。配点も高めです。結果、全校生徒のほとんどが体育とスポーツの違いについてきちんと言えるようになりました。

しかし、実際に体を動かすと、私が一生懸命教えた体育の意義なんて頭から吹っ飛んでしまうようで、好き勝手に動き、ルール無視の無秩序な状態になってしまいます。体罰をせずに、かつ楽しく面白く彼らにルール遵守の大切さを知ってもらうにはどうしたらいいのか、とずいぶん悩みました。

乱れに乱れてしまった体育の授業に秩序をもたらすために、まず「体育における6つのルール」を設定、そして「イエローカード」と「レッドカード」を導入しました。このカードは良くないプレーに対してだけではなく、「6つのルール」に反した場合にも出すことにしています。サッカーが大好きな男子生徒たちは特に気に入ってくれたようで、「お前そんなんやってたらカードもらっちゃうぞ!」と友人に忠告する場面も多く見られるようになりました。こういった小さな工夫の甲斐あって、ルールに従うことの大切さを少しずつ理解していってくれているようです。

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審判は生徒たちが行います。手には笛とイエロー・レッドカード

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低クオリティの手作りカード。この子たちとは長い付き合いです

しかし、1年が過ぎた頃からだんだんと、生徒たちのやる気の低下が見え始めました。そこで「体育クラブ」を発足。各学年から体育好きな生徒を集め、彼らがやりたい種目をレク感覚で楽しめるような内容の活動を始めました。現在の活動は「日本語で行う集団行動」です。生徒にとっても私にとっても新しい試みなので、良い刺激になっているようです。この刺激が通常の授業の方にも良い影響をもたらし生徒たちのやる気向上につながる糸口になってくれると信じています。

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体育クラブの集団行動。前へならえ!

1年9ヵ月、上述したこと以外にも色々と試して、失敗して、また試して、とやってきました。下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる戦法です。これからも、いつか生徒たちのハートのど真ん中を撃ち抜けるその日を夢見て、下手な鉄砲をバンバン撃っていきます。