【ボランティア通信】シリーズ5 短期野球ボランティアの1日

2018年4月6日

2018年2月から3月の1か月間、福岡教育大学の学生7名が野球の指導および普及活動のために大学連携(注)の短期野球ボランティアとして派遣されました。

シリーズとして、7名の活動を順次紹介していきたいと思います。

(注)1)途上国の開発への貢献、2)グローバル人材の育成を目的とし、JICAと特定大学が連携をし、ボランティア派遣を行っています。

名前:浜崎 友裕
派遣期間:2018年2月~2018年3月
職種:野球
配属先:タンザニア野球ソフトボール協会
任地:ダルエスサラーム
出身:山口県

学校に車が到着し、私たちが車から降りた瞬間に子供たちは歓声を上げる。それが毎朝の光景でした。子供たちは、私たちが週に1度学校を訪れるのを楽しみに待ってくれているようでした。前の週に訪れた時に教えた「いいね」という日本語や私たち隊員の名前を叫びながら、わたしたちを満面の笑みで迎えてくれる子供たち。そんな子供たちから毎日パワーをもらい、活動へと向かいます。

私たちは、タンザニア野球ソフトボール協会(Tanzania Baseball Softball Association)からの要請で、セカンダリースクールの生徒を主な対象とした野球の技術指導と、プライマリースクールの生徒を対象とした野球の普及活動を行いました。
今回は、毎週水曜日に訪れたMbagala Kuu Primary Schoolでの活動について紹介します。この学校は、ダルエスサラーム中心街から車で30分ほどの場所にあります。
Mbagala Kuu Primary Schoolには特別支援学級があり、その学級の子供たちにも野球を体験してもらいました。特別支援学級には約40人の子供が在籍しており、そのほとんどが発達障害を持つ子供でした。巡回している4校の中で、障がいを持つ子供たちとの活動をするのはこの学校が初めてで、様々な不安もある中で活動がスタートしましたが、子供たちはそんな不安を吹き飛ばしてくれるほど元気に活動してくれました。特別支援学級の子供たちとの活動は、ボールやバットに触れてみる、ボールやバットを使って体を動かしてみるという内容でした。子供たちはボールやバットに触れる機会は普段ほとんどなく、最初はとても珍しそうにしていましたが、ボールやバットの扱いに慣れてくると、積極的に体を動かしていました。30分というとても短い時間ではありましたが、子供たちはとても楽しそうに活動をしていました。

特別支援学級の子供たちとの活動が終わると、通常学級の子供たちを対象とした活動がスタートします。このクラスは、男子20人、女子20人の合計40人を対象とした活動です。時間は80分となっています。まず1週目はボールとバットの扱いに慣れてもらうことを目標とし、6~7人のグループに分かれ、キャッチボールやバッティングを行いました。この際、初心者に対して固いボールを最初から使うのは危険だと考えたため、テニスボールを使用しました。また、バットも日本から持参した、幼児用の軽いバットを使用しました。この日の最後には、ホームベースと1、2、3塁をそれぞれ設置し、ダイアモンドを走る「ベースランニング」をリレー形式で行いました。このベースランニングリレーは大変盛り上がりました。2週目以降はゲーム形式での活動となりました。しかし、実際に9対9も野球の試合をすることは困難なので、10対10でルールを簡略化した「ベースポイントゲーム」を行いました。このゲームは、私たち自身が、日本の小学校の指導案やWBSCの「5ON5」というゲームをもとにして考案したものです。やはりゲーム形式の活動になると、子供たちの意欲も高まり、活動はとても盛り上がりました。3週目の活動でも引き続きベースポイントゲームを行いました。内容は2週目と同じですが、3週目では、攻撃は打球方向をねらって打つ、守備はカバーリングをするなど、ゲームの内容を高めるための指導を工夫して行いました。さらに、男子児童を中心に、実際に軟式野球で使用される固いボールを使用して、キャッチボールやバッティング、ゲームを行いました。
またこの学校は午前中だけでなく、午後からも1時間の活動がありました。1週目は午後の活動に参加する子供が多く、全員で楽しめるような「けいどろ」に似たゲームを行いました。2週目はベースポイントゲームを、午前中の活動に参加した子供を中心に引き続き行いました。3週目は私たちのデモンストレーションの後、軟式野球のボールでバッティングを行いました。

3週間の活動の中で、多くの方に支えられてここまで活動を進めることができました。シニア海外ボランティアの岩崎さん、Tanzania Baseball Softball AssociationのNchimbiさん、Santosさん、ボランティア調整員の辻本さん、秦さん、健康管理員の坂本さん、本当にお世話になりました。そして有難うございました。私たち自身、この派遣期間に大きく成長することができました。
今回の派遣中の活動を通して、子供たちが活動にひたむきに取り組んでいる姿、楽しんでいる姿を数多く見ることができました。私たちが目標としていた「タンザニアの子供たちに野球の楽しさを伝える」ということが達成できたのではないかと思います。今後、私たちの活動を機に「野球をやってみよう」というタンザニアの子供が増え、タンザニアに野球が根付いていくことを願っています。

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特別支援の子供たちとの集合写真

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活動の様子

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活動の様子