【ボランティア通信】シリーズ7 短期野球ボランティアの1日

2018年4月13日

2018年2月から3月の1か月間、福岡教育大学の学生7名が野球の指導および普及活動のために大学連携(注)の短期野球ボランティアとして派遣されました。

シリーズとして、6名の活動を順次紹介してきましたが、今回が最後の活動紹介となります。

(注)1)途上国の開発への貢献、2)グローバル人材の育成を目的とし、JICAと特定大学が連携をし、ボランティア派遣を行っています。

名前:河野 慶太郎
派遣期間:2018年2月~2018年3月
職種:野球
配属先:タンザニア野球ソフトボール協会
任地:ダルエスサラーム
出身:宮崎県

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打ちたくて自分たちでティースタンドを組み立てる、発達障害を抱える子供たち

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グローブを使った、初めてのキャッチボール

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子供たちに説明する、サントスさん

私たちは、パンダでした。この活動期間中、学校につけば、授業中のはずの子供たちが私たちを囲い、手を振れば、歓声があがり、食事をすれば、じっーと見つめられる。野球を知らない人からしたら、野球着は異様な服装ですし。私たちは、タンザニアの子供たちから、日本でいうパンダのような人気を得ていました。珍しかっただけだと思いますが。そんな全く野球を知らない子供たちに、0から教えるという貴重な経験をさせていただきました。子供たちも、パンダから野球を教わるという貴重な経験ができたのではないでしょうか。

今回は、Msingi Mbagala Primary Schoolでの活動を紹介します。午前、発達障害を抱えた子供たちのクラスは30分程度、そのあとに4~6年生のクラスは80分活動をしました。午後は、午前に教えた4~6年生のクラスが60分活動をしました。
発達障害を抱えた子供たちは、男女合わせて40人程度。初めに、柔らかいテニスボールや新聞紙を丸めて作ったもので、キャッチボールを行いました。捕ることは、難しそうでしたが、投げるのはほとんどの子ができていました。次に、バッティングを行いました。スポンジバットを握るとニヤッとして、バットがボールに当たると飛び跳ねて喜んでいました。微笑ましかったです。初めのころは、みんな怖い顔していたのに、終わるころには、みんなニコニコしていました。突進してくる子もいましたが、抱きしめてあげました。この子たちが、体を動かす楽しさを知るきっかけになれば、と思っています。
4~6年生のクラスは、男子が30人程度、女子が20人程度。キャッチボール、バッティング、ベースランニングを練習した後、ベースボール型のゲーム(私たちが考案したBase Point Game)に挑戦してもらいました。まず、動画を見ていただきたいです。ティースタンドに置かれたボールを遠くに飛ばす彼、見本を示した私より飛ばすなんて…。それだけではなく、守備の子たちは、教えていない中継プレーを自然としていました。試合をしていない子から、打った瞬間にあがる歓声、「いいね!いいね!」の応援。完全な野球のルールではないですが、野球の楽しさが伝わっているように感じました。
このクラスの子供たちの身体能力が高かったことや、グラウンドと学校に距離があり、ギャラリーが少なかったことから、より野球に近づけるために軟式ボールやグローブ、金属バットを使う活動も行いました。(道具は、日本から寄付されたものです。)我先にと道具を使いたがる子供たち。初めて使うグローブは、右手にするのか左手にするのか分からない子たちが続出しましたが、教えてあげると、すぐに使うことができました。道具を使いこなすのも上手なので、これからが楽しみです。

短期ボランティア活動を通して、感謝したい人が沢山いらっしゃいますが、一人だけ紹介させていただきます。その方は、サントスさんです。彼はタンザニアナショナルチームの選手です。英語が上手で、私たちと子供たち、先生方を繋ぐ架け橋となってくれました。活動期間中毎日、善意で小学校まで足を運んでくれました。彼のおかげで、想定していた計画を上回る活動ができました。彼には、本当に感謝しています。

最後に、野球は教育的にも素晴らしいスポーツだと、私は考えています。みんなが複雑なルールを守ることでゲームが成り立ちます。打席は一人ひとりに公平にチャンスが回ってきます。守備を守っている一人ひとりに責任があります。その野球がスポーツとして、体育の授業の一つとして、遊びとして、少しでもタンザニアで広まってくれることを願っています。