中学生に国際協力の現場を知ってもらう

2009年11月24日

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バンコク日本人学校では、毎年中学1年生を対象に国際的視野に立って行動できる生徒を育成することを目的とした「国際理解学習」を行っており、JICAタイ事務所はこれをサポートしています。この学習の一環として、自分たちが生活するタイで日本がどのような援助を行っているかを学ぶものですが、9月に行ったODAの総論を学ぶ全体学習に続き、11月24日、214名の生徒が7グループに分かれてJICAが協力している7つの案件について学ぶグループ別講義が行われました。

選ばれたのは、バンコク地下鉄総合指令施設、東部臨海開発、チャオプラヤ橋梁群、パーサック灌漑施設、高齢者向け保健医療プロジェクト、バンケン浄水場、スワンナプーム国際空港の7案件。JICA事務所の担当者と現場で働く日本人関係者が講師となり、なぜこの案件が始まったのか、タイに対する協力は必要なのか、働いている人はなぜこの仕事を選んだのかなど、生徒たちの質問に答えながら案件を紹介しました。

中には、「日本の電車はなぜ入札で採用されなかったのですか?」「バンコクの地盤が軟らかいのはなぜですか?」「中国がどんどん進出してくるので、日本の国際協力は負けてしまうのですか?」などといった難しい質問も飛び出しましたが、講師もたじたじとなりながらも懸命に精一杯わかりやすく説明。生徒たちは、日本がタイに対して行っている協力について、一所懸命聞いていました。

「日本は食料も原材料も輸入に頼っていて自分たちだけでは生きていけません。他の国との支えあいが大切なのです。」「中国が協力を始めたり、入札でドイツの電車が採用されたとしても、日本は日本の得意な分野で協力を進めていきます。」「現場で働く醍醐味は、作っていたものができあがって、みんなが喜んでいるのを見ることができることです。」講師たちの生の声が子供たちの心に響き、この中から将来の援助専門家が出てくるかもしれない、そんな期待が感じられました。

日本人学校では、このあと1月に各案件の現場視察を計画しており、JICAタイ事務所は引き続き協力していきます。