岡田外務大臣によるタイODA現場視察

2010年9月22日

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地下鉄駅構内視察の様子

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岡田大臣及び研修生による記念撮影

8月22日(日)から23日(月)にかけ、日タイ外相会談等のためにタイを訪問した岡田外務大臣は、2件のODA協力現場を視察され、関係者との意見交換を行いました。

1件目は、日本が有償資金協力を通じて貢献した、バンコク地下鉄。

バンコク地下鉄は、バンコクにおける交通渋滞と大気汚染の緩和を目指し、日本が有償資金協力により支援し、建設されました。

岡田大臣は、タイ文化センター駅からラマ9世駅までの区間を試乗されましたが、車内は多くの人であふれ、市民の足として高い利用率で活用されている様子を実体験いただきました。また、岡田大臣は、駅構内に設置された日本のODAによる協力を示すプレートや、日本の提案により実現されたバリアフリー対策の状況などを視察されました。

2件目は、アジア太平洋障害者センター(APCD;Asia-Pacific Development Center on Disability)。

APCDは、アジア太平洋地域における障害者のエンパワメントとバリアフリー社会の促進を目指すセンターで、JICAは2002年より継続的に技術協力を実施中です。

APCDは、タイを拠点に、アジア太平洋35カ国を対象に、障害者による障害者への研修の実施や、政府・団体・企業・国際機関などとの幅広いネットワーク作りを行っており、岡田大臣の訪問時にも、9カ国17名の研修生を集め「地域に根ざしたリハビリテーション」(Community –BasedRehabilitation;CBR)をテーマとする研修を実施中でした。岡田大臣は、アフガニスタン、イラン他、各国の研修生の自己紹介に耳を傾けられ、丁寧に質問に応じられるなど、熱心に視察されました。

案件紹介

バンコク地下鉄建設事業

年々深刻化するバンコクの交通渋滞問題を緩和して円滑で効率的な人の移動を実現する一方、大気汚染等の環境問題の改善に寄与することを目的とする。2004年7月に開通したタイ初の地下鉄「チャラームラチャモンコン線」(ブルーライン)建設に対する支援で、トンネル建設、車両基地、レール軌道、駅構内施設等の土木工事が実施された。

第1期〜第5期にわたり、貸付金額は累計約2200億円。(2006年に貸付完了)

アジア太平洋障害者センタープロジェクト

アジア太平洋地域には、およそ4億人の障害者(10人に1人)がいるといわれ、その多くは教育や就労など社会参加の機会も乏しく、必要なサービスを受けられない状況にあるとされる。また、国連アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)総会で採択された「第2次アジア太平洋障害者の10年(2003〜2012)」決議の共同提案国である日本は、障害者支援分野に関する国際協力において指導的役割を果たすことが求められている。これらを背景に、JICAは、2002年より、バンコクを拠点に周辺国35カ国を対象として「アジア太平洋障害者センタープロジェクト」を開始した。プロジェクトでは、1)障害者のエンパワメントと、2)障害者が権利を保障され非障害者とともに諸活動に参画できる社会を目指し、そのためのAPCDの機能強化を目標に実施されている。

なお、日本政府の無償資金協力により、同センターの施設建設への協力も行われた。