タイ洪水被害牧草地再生のための肥料の引き渡し式

2012年3月27日

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長期間の洪水により枯死してしまった牧草地(2012年12月撮影)

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水間JICA上級審議役よりタイ側政府関係者に肥料が引渡された

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日タイ政府関係者及び近隣地区の農民

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引渡し式後に早速肥料配布が開始された

2011年に東南アジアで発生した洪水により、タイでは77県中63県、農地の12.5パーセントが洪水の影響を受け、144万ヘクタールの水田、養殖池3万6,000ヘクタール、家畜1,228万頭が被害にあったと報告されています。畜産分野においては、牧草地が長期間の洪水により枯死してしまったため、生き残った家畜についても、その後の飼料不足による生育不良など、統計上の数字に表れない被害も発生しています。

JICAは、タイ国農業・協同組合省畜産振興局(DLD)からの要請を受け、特に被害が甚大であった地域で洪水により枯死した牧草地約3,200ヘクタールが回復するための肥料(基肥および追肥)として、NPK肥料1000トン、尿素200トンを供与しました。

JICAはタイ農業分野において長年にわたり協力を行ってきており、牧草生産の向上についても「東北タイ牧草種子生産開発プロジェクト」(1999年〜2004年)などにより支援をしてきました。タイ側としては、洪水被害地域の農民に対し、今回JICAから供与された肥料とともに、上記プロジェクトによりタイ側に移転された技術を活かして導入された、高収量の牧草品種を配布・普及する予定です。

3月27日に行われた引渡し式には、日本側から在タイ日本国大使館林一等書記官、水間JICA上級審議役、米田JICAタイ事務所長ほか、タイ側からはチャイナート県知事、畜産振興局(DLD)副局長、洪水により甚大な被害を受けたチャオプラヤ川流域県の畜産振興関係者、畜産農家グループほか約100名が出席し、タイのメディアによる取材も行われました。

日本側を代表し、水間JICA上級審議役より、タイ政府や畜産農家による回復に向けた努力に対し経緯を表しつつ、タイ側へ肥料を引渡しました。タイ側代表者からは、「JICAより供与された肥料のおかげで、この4月から6月にかけて被害を受けた牧草地の回復を行うことができ、次の雨季に備えることができる」と感謝の意が表されました。

引渡し式の後には、さっそく畜産振興局(DLD)担当官より、近隣地区の農民に対し肥料の配布を開始しました。肥料を受け取った農民からは、「洪水で牧草地が枯れてしまって家畜を維持できるか心配だったが、配布された肥料を使って牧草地を早く再生できるので、大変嬉しい。」と感謝の表明がありました。

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