JICA SATREPSワークショップ開催

2015年1月6日

11月18日、タイ国で実施している地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム(SATREPS)の環境・エネルギー、生物資源分野の3つのプロジェクトとアセアン工学系高等教育ネットワークプロジェクト(AUN/SEED-net)が集まり、タイでは初めてのプロジェクト合同のワークショップを開催しました。
"Innovation for sustainable society 持続可能な社会のためのイノベーション"と題したこのワークショップはキングモンクット工科大学トンブリとタイ国エネルギー環境合同大学院大学(JGSEE)の協力を得て、エネルギー環境フォーラムのプレコンファレンスとしてバンコクのアナンタラリバーサイドリゾート&スパで開かれ、再生可能エネルギー活用技術に関心の高いタイの民間企業、政府機関、大学から約150名が参加しました。

国家経済社会開発庁副次長であるThanin Paem氏のイノベーションと研究開発の促進がタイ国をアセアン地域の中心とする鍵であるとの基調講演に続き、タイ科学技術研究院長官よりタイ国の科学技術革新へむけた政策について講演があり、タイ国では研究開発支援のための支出額を現在のGDP0.39%から1%へ増加する等の政府目標値等も紹介されました。

その後、AUN/SEED-netとSATPRESの3つのプロジェクト『低品位炭とバイオマスのタイ国におけるクリーンで効率的な利用法を目指した溶剤改質法の開発』、『新バイオディーゼルの合成法の開発』、『非食糧系バイオマスの輸送用燃料化基盤技術』が活動概要の説明および研究成果発表を行いました。
研究開始から5年目を迎えた当『非食糧系バイオマスの輸送用燃料化基盤技術』プロジェクトは研究代表者である葭村 雄二名誉リサーチャーより研究成果に加え、12月より開催予定の路上走行試験についての紹介をしました。
この路上走行試験では当プロジェクトで開発したH-FAME製造技術(バイオディーゼルを部分水素化し、安価に高品質化する技術)を現在タイで流通しているパーム由来のバイオディーゼルに用い、バイオディーゼルの混合割合を20vol%へ高めた燃料を用いて実施します。

最後のプログラムであるパネルディスカッションでは"アセアン経済統合に向け、タイ経済の競争力を高めるためにイノベーションをどのように促進すべきか"というテーマで、タイ国家科学技術イノベーション政策委員会や国家経済社会開発庁、大学からの有識者5名が各自の視点を披露しました。

今回のJICA SATREPSワークショップの参加者はタイ国のイノベーション促進に向けての政策・制度を確認するとともに、タイと日本両国の科学技術協力の更なる強化や二酸化炭素排出削減等の地球規模課題解決に向けての連携とイノベーションの創出の重要性を再確認することができました。また今回のワークショップを機会に、キャパシティデベロップメントの強化等に向けも、プロジェクトや関連機関が有機的に連携していくことでより高い成果があげられるよう今後も取り組んでいきたいと考えています。

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講演者の皆様(左より北九州市立大学朝見教授、京都大学三浦教授、Saovaprukタイ科学技術研究院長官、池田JICAタイ事務所所長、Fungtammasanキングモンクット工科大学準教授、Paem国家経済社会開発庁副次長、産業技術総合研究所葭村名誉リサーチャー)

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Saovaprukタイ科学技術研究院長官がタイ国の科学技術革新へむけた政策について講演

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科学技術振興機構 加藤副調査官よりSATREPSの概要説明

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多数出席いただきました