洪水からアユタヤの物流網を守る、国道9号線の改修事業が完了

2015年4月9日

【画像】

式典の様子

2015年4月9日、日本の無償資金協力により実施された、「東部外環状道路改修計画」の完成式典が執り行われました。式典には、プラジン運輸大臣、内川在タイ日本国大使館公使ほか、多くの関係者が参列し、事業完了を祝いました。

2011年に発生した大洪水は、首都バンコクをはじめ、幅広い地域に被害を与えました。日系企業が多く入居するアユタヤの工業団地では、工場浸水による稼働停止が相次ぐ中、バンコクやレムチャバン港を繋ぐ主要幹線道路の冠水により物流網も遮断され、タイにおける日系企業の経済活動への影響が特に大きく見られた場所の一つでした。

【画像】

洪水発生時の国道9号線の様子

今回実施された事業は、アユタヤからバンコク、レムチャバン港を結ぶ主要幹線道路である国道9号線のうち、2011年の洪水時に冠水浸水したバンパイン〜ラムルカ区間(全長30キロメートル)の北方向4車線が対象となっています。同区間で標高の低い箇所(合計約12キロメートル程)の道路を嵩上げし、将来的に同規模の洪水が発生し、南方向車線に水が溢れても、北方向4車線の車両往来は可能となるため、物流網の遮断を防ぐことができます。

本事業は、洪水対策として実施されたため、迅速な工事完了が不可欠であり、また、交通量の多い高速道路を対象としているため、従来の輸送能力を損なうことなく工事を遂行することが求められました。この難易度の高い事業の施工管理を担った建設技研インターナショナル、施工を担当した安藤・間 東亜道路工業 ワールド工業 共同企業体は、事業実施機関であるタイ運輸省道路局と緊密に連携し、日本の安全性の高い工事手法を活かしつつ事業を成功に導きました。

洪水発生から4年経過した現在も、当時の様子は、人々に鮮明な記憶として残されています。日本は、発生直後から、緊急支援物資の供与や専門家の派遣等を行い、その後も水資源・洪水対策マスタープラン改定等の中長期的な復興支援を行ってきました。式典の中で、プラジン運輸大臣は、「今回の事業完了が、2011年の洪水で被災した多くの企業や人々の不安を軽減するものとなると信じている」と述べ、タイの経済発展における日本企業の経済活動と、日本政府の継続的な協力に対する感謝の意が示されました。

事業概要

案件名 東部外環状道路改修計画
Rehabilitation Project of the Outer Bangkok Ring Road
事業概要
  • 道路改修工事(北方向道路片側30キロメートル区間を対象とした嵩上げ工事)
  • コンサルティングサービス(施工管理)
支援内容
  • 支援スキーム:防災・災害復興支援無償
  • 交換公文(E/N)締結:2012年7月5日(限度額:54.8億円)
事業実施期間 2013年6月〜2015年4月
事業実施機関 タイ運輸省道路局(Department of Highways)
施工管理 建設技研インターナショナル
施工業者 安藤・間 東亜道路工業 ワールド開発工業 共同企業体
【お問い合わせ先】
JICAタイ事務所 宮原 藍
電話番号:02-261-5250(内線131)
Eメール:Miyahara.Ai@jica.go.jp