アセアン工学系高等教育ネットワークフェーズ4プロジェクト 協力枠組み文書の署名式を開催-日ASEANの大学間ネットワークの拡充・活用-

2017年12月15日

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署名式の様子

国際協力機構(JICA)は、12月1日、バンコクにて、ASEAN加盟10ヶ国の政府及び関係大学との間で、技術協力プロジェクト「アセアン工学系高等教育ネットワークプロジェクトフェーズ4」に関する協力枠組み文書(Cooperative Framework: C/F)に署名しました。(注)

本事業は、ASEANの工学系のトップ大学において、日本の大学や日ASEANの産業界との連携を通し、その教育・研究機能を強化することにより、ASEANの発展を支える高度な工学系人材の育成を目指すものです。

2015年にはASEAN経済共同体が発足し、「世界の成長センター」とされるASEANですが、近年その成長はやや鈍化しており、持続的な経済成長の実現には、産業の高付加価値化が課題となっています。また、大気汚染や次世代代替エネルギーの開発等、地域が共通に抱える地球規模課題への対応も迫られる中、技術革新やイノベーションを担いうる高度な工学系の人材が不可欠となっており、各国における大学の役割はますます重要になっています。

2003年に開始したアセアン工学系高等教育ネットワークプロジェクト(ASEAN University Network/Southeast Asia Engineering Education Development Network Project。通称「SEED-Net」)では、日本の14大学の協力の下、ASEAN 10ヶ国の工学系トップ26大学(以下「メンバー大学」)を対象に、教員の修士・博士号取得を通じた教育能力強化、国際共同研究を通じた研究能力強化、学術会議の開催や国際学術誌(ASEAN Engineering Journal)の発行を通じた学術ネットワークの構築を支援してきました。

その第4フェーズとなる本事業では、現在ASEANが置かれた状況を踏まえ、メンバー大学がより先端的で社会の課題解決につながる教育・研究活動を展開できるよう、新たな取り組みを開始します。具体的には、メンバー大学と日本の大学が互いの強みを出し合い人材育成を行う国際共同教育プログラムの新設を支援するほか、インターンシップや共同研究等による、メンバー大学と日ASEANの産業界との連携強化を支援します。

JICAは、これまでに培った日ASEAN間の学術ネットワークと信頼関係を基盤に、ASEANの発展を支える高度な工学系人材の育成に引き続き貢献していきます。

(注)今後、各国政府との間で個別に討議議事録(Record of Discussions:R/D)を署名予定。

案件概要

案件名 アセアン工学系高等教育ネットワーク(ASEAN University Network/Southeast Asia Engineering Education Development Network以下、SEED-Net)フェーズ4
協力期間 2018年3月から5年間
アセアン側メンバー大学
(26大学)
ブラパ大学(タイ)、チュラロンコン大学(タイ)、モンクット王工科大学ラカバン校(タイ)、カセサート大学(タイ)、タマサート大学(タイ)、ブルネイ工科大学(ブルネイ)、ブルネイ大学(ブルネイ)、カンボジア工科大学(カンボジア)、バンドン工科大学(インドネシア)、スラバヤ工科大学(インドネシア)、ガジャマダ大学(インドネシア)、インドネシア大学(インドネシア)、ラオス国立大学(ラオス)、マラヤ大学(マレーシア)、マレーシア・プトラ大学(マレーシア)、マレーシア科学大学(マレーシア)、マレーシア工科大学(マレーシア)、ヤンゴン大学(ミャンマー)、ヤンゴン工科大学(ミャンマー)、デラサール大学(フィリピン)、ミンダナオ国立大学—イリガン工科大学(フィリピン)、フィリピン大学ディリマン校(フィリピン)、ナンヤン工科大学(シンガポール)、シンガポール国立大学(シンガポール)、ホーチミン市工科大学(ベトナム)、ハノイ科学技術大学(ベトナム)
日本側支援大学
(14大学)
北海道大学、東北大学、慶應義塾大学、芝浦工業大学、政策研究大学院大学、東海大学、東京工業大学、東京大学、早稲田大学、豊橋技術科学大学、名古屋大学、京都大学、大阪大学、九州大学
目的 東南アジア地域において、イノベーティブで高度な工学系人材の育成を通じ日ASEANの持続的な社会開発に貢献するための、1)ASEANと日本の工学系トップ大学間の連携による国際競争力のある人材の育成、2)日ASEANの産業界との連携を通じた拠点大学の教育・研究能力の強化。
活動概要 産学連携促進、メンバー大学の教育・研究能力強化、地域共通課題にかかる共同研究の実施、学術ネットワークの強化・促進
日本側投入 長期専門家、短期専門家、プログラム実施にかかる経費、プロジェクト事務所運営にかかる経費 他