【宮城県】宮城大学のABEイニシアティブプログラム長期研修員にインタビューをしました(2017年8月)

2017年9月1日

8月28日から一週間、宮城大学よりJICA東北におけるインターンシップに参加している2名の学生が、ABEイニシアティブ(注1)を通じて宮城大学に留学している長期研修員3名、セネガル出身のソウ・ボバカールさん(Mr. SOW Boubacar, SENEGAL)、コンゴ民主共和国出身のジャン・マリー・カバンバ・シムラさん(Mr. Jean Marie Kabamba TSHIMULA, DR CONGO)、ブルキナファソ出身のバヤラ・ティエリー・ロジャーさん(Mr. BAYALA Thierry Roger, BURKINA FASO)にインタビューをしました。

(注1)「ABEイニシアティブ」というのは、正式名称を「アフリカの若者のための産業人材育成イニシアティブ」といい、大学を卒業しているアフリカの若者を対象に、日本の大学で修士号取得を目指しながら、日本企業でのインターンシップを行うプログラムであり、日本とアフリカの間の人的交流が強化され、修了生は日本企業がアフリカへの進出を検討する際の水先案内人として活躍することが期待されます。

ソウさん (セネガル)

図1)ソウさんのインタビューの様子

セネガル出身のソウさんは昨年10月からABEイニシアティブの留学生として、宮城大学で情報技術を学んでいます。設備が整った学習に適する環境に魅かれ、さらには、かつて開発途上国と同様に貧しい国であった日本が先進国に成長した現在までの過程を知り、自国の発展に活かすべく日本にやって来たそうです。
日本で学んだ後は自国に帰り、前職である情報系の専門学校の教師を続けながら、母子手帳を電子化するアプリケーションの開発を計画しています。制度として母子手帳を紙媒体での普及・管理することが難しいセネガルの現状をふまえ、既に普及している携帯電話を電子手帳の媒体として利用することに注目して研究を始めました。ITを活用したヘルスケア分野への貢献を目指しています。最終的にはセネガルを発展途上国から先進国に育て上げることが目標だそうです。様々な分野で同じ志を持つ仲間がいることで、その目標の達成を確信していると言います。

シムラさん (コンゴ民主共和国)

図2)シムラさんのインタビューの様子

シムラさんはコンゴ民主共和国出身で、一昨年10月からABEイニシアティブの留学生として宮城大学で情報処理を学んでいます。コンゴ民主共和国は9つの隣国を持ち、多様で豊富な資源を有するものの、それをめぐる紛争が絶えず、多くの課題を抱えているといいます。
将来は現在学んでいるデータ分析技術を応用し、コンゴ民主共和国での国内市場拡大を図ったり、大学教授として政府や企業と共同企画に取り組んだりすることを目標にしていると言います。知識や経験を充分に積んだ後は行政に関わって、日本とコンゴ民主共和国とを繋ぐ橋渡し役になりたいと語ってくれました。

バヤラさん (ブルキナファソ)

図3)バヤラさんのインタビューの様子

ブルキナファソ出身のバヤラさんは、昨年9月からABEイニシアティブの留学生として宮城大学で情報科学を学んでいます。ブルキナファソでは様々な疾患、特に感染症が問題となっています。感染症は一度発生したらその後の拡大を防ぐための迅速な対策が重要です。インフラが充分に整っていないブルキナファソでの感染症拡大予防のために、データ分析という手法でその対策に貢献したいと言います。
バヤラさんは日本の人々に、自分がJICAのABEイニシアティブプログラムに参加し、自国で活かすための知識や技術を日本で学ぶことができていることへの感謝を伝えたいと話してくれました。

それぞれのゴールに向けて

このように、お三方は母国の課題を見いだし、それを解決したいという大きな志を持って日本にやってきました。ソウさんはセネガル国民の健康状態の改善のためのアプリケーションの開発、シムラさんはコンゴ民主共和国の市場調査や教授として母国の教育レベルの向上、ティエリーさんは伝染病の阻止という、母国でそれぞれの目標を達成するために、今日も宮城大学で勉学に励んでいます。
わたしたちは、同じキャンパスでこんなにも志の高いアフリカの方々と勉強ができていることに喜びを感じました。また、現地に行かないと知り得ない現状や人々を取り巻く環境、教育に関して詳しくお聞きすることができ、わたしたちの世界に対する考え方に大きな影響を与えてくれました。
最後になりますが、ソウさん、シムラさん、ティエリーさん、この度はお忙しい中、インタビューに応えていただきまして本当にありがとうございました。これからもより多くのことを日本で吸収し、日本で学んだ知識や技術を利用して母国の発展に大きく貢献していく存在になることを期待しています。

(報告者:JICA東北 インターンシップ生(宮城大学事業構想学部事業計画学科2年) 酒井亜美 志藤菜南)