【JICAボランティア〜それぞれの帰国後〜】みなさんの経験とスキルが役立つ場所は必ずあります。

2017年10月3日

【画像】岩本承子さん(秋田県)/青年海外協力隊/ネパール/青少年活動/2009年帰国

秋田県国際交流協会に勤務した後、29歳で青年海外協力隊に参加。帰国後は、地元秋田県のNGOにて環境教育やネパール支援活動などの経験を経て、現在、環境NGOのスタッフとして、県内及び海外の環境保全活動に携わる。2009年から6年間、青年海外協力隊秋田県OB会事務局長。

応募のきっかけは、青年海外協力隊への憧れでした 

海外経験を活かして地元で活躍する青年海外協力隊経験者と出会い、「私もそんな経験をしたい、そして一緒に活動したい」という憧れが一番の動機です。特別高度な専門資格が無く応募について悩んでいたところ、私の経験やスキルが役立つと自信をくれ、後押ししてくれたのも、経験者のみなさんでした。それから募集説明会に参加し、応募を決意しました。

配属先はネパール国内最大の児童養護施設。子どもたちの夢と未来を応援するために活動しました                

施設の子どもたちと地域の小学生向けに開催した「Winter camp」。選択クラスを設け、日本文化について学ぶ講座を担当。

秋田のみなさんからスポーツ道具や編み物の道具を提供していただき、みんなでルールを作って楽しく使いました。

ネパール国内最大の児童養護施設に配属になりました。様々な事情で家族と一緒に生活できない子どもたち500人が生活するこの施設は、運営のための資金不足から職員の数は少なく、教育や生活環境に数々の問題を抱えていました。私は現地の学生ボランティア団体とともに、子どもたちの教育不足を補うための学習指導や情操教育のためのプログラム運営、衛生環境を改善する取り組みなどを行いました。

活動を終えて帰国した後も支援を続け、協力隊経験者の仲間や地元の協力を得て、ソーラーパネルで充電するランタンの設置による教育環境改善や栄養価の高い米麹など発酵技術を生かした栄養改善を行いました。

協力隊経験を生かして地元で働きたい気持ちに、帰国後も変化はありませんでした

秋田県内の国際イベントで青年海外協力隊OB会ブースを出展。民族衣装を着て盛り上げました。

ネパールでの活動を終えた後も、協力隊経験を生かして地元で活動したいと思っていた派遣前の気持ちに変わりはなく、秋田県内で働くことを決めていました。仕事でも海外に関われるチャンスがあればと考えていたので、グローバルな視点で環境分野に取り組む今の職場に魅力を感じ、就職しました。
私が勤務するあきた地球環境会議では、途上国の環境対策事業を推進しており、現在は秋田市と連携してJICA草の根技術協力事業(マレーシア コタキナバル市における廃棄物管理の改善)を行っています。そのプロジェクトメンバーの一員として、国際協力に関わることができています。

また、帰国後すぐに青年海外協力隊秋田県OB会に所属し、応募のきっかけをくれた憧れの「協力隊OB」となり、メンバーと楽しくJICAボランティア事業をPRしたり、自分の海外経験をネタに出前講座で生かしています。

文化の異なる社会で過ごした2年間は、工夫を重ねて挑戦する毎日でした

施設の子どもたちと。大きくなった今もネットを通じて「ナマステ!ディディ(お姉さん)」と呼びかけてくれます。

仕事で国際協力に関わっているので、協力隊経験で得た人脈や知識が役立つことがあります。今の仕事に就いたのも協力隊経験者同士のつながりがあったことが縁でした。

日本とは文化の異なる社会で過ごした2年間は、工夫を重ねて挑戦する毎日だったので、行動力や企画力、コミュニケーション力が養われたと思います。自分の「当たり前」がそうではなくなる体験は、日本ではなかなかできないことで、それによって価値観が広がり、何事にも柔軟に対応できるようになったと感じています。

そして、ネパールで過ごした中で最も印象深く、私に変化をもたらしたことは、どんな環境の中でも、人々と支え合い、明るく生きる現地の人々の姿でした。それは、現在の私の生き方にも影響し、仕事と育児の両立に忙しくも楽しみを見つけて充実した日々を過ごせているのだと思います。いつか娘とネパールを訪れ、私の思い出の地をたどることが私の夢です。

いろんな人たちと関わりながら乗り越えてきた経験は、自分の新たな能力や可能性に気づかせてくれ、大きな自信へとつながりました

秋田に住むネパール人の友人との集いの様子。ネパール行事の日、娘に祝福のティカ(額に着ける印)をもらいました。

どんな情報よりも、自らの経験によってはじめて見える世界や理解できたことがたくさんありました。そして、いろんな人たちと関わりながら乗り越えてきた経験は、自分の新たな能力や可能性に気づかせてくれ、大きな自信へとつながりました。人生の意味や価値について考えるとても深い2年間でした。

帰国して何年もたった今でもネパールには「お帰り」と言って歓迎してくれる人たちがたくさんいます。共に活動し、感動を分かち合った仲間は、ひとりの人間として、大切な存在となりました。そして、幅広い年齢、様々な技術や経験を持つ日本人の友だちも全国にできました。身に着いた語学のおかげで楽しい交流が図れています。

みなさんの経験とスキルが役立つ場所は必ずあります。何かが必ず変わります。この言葉が、応募を迷っている方の後押しになれば嬉しいです。