【草の根技術協力事業】マレーシア国コタキナバル市、家庭ごみ分別にむけた協力(秋田県)

2018年1月5日

「家庭から出されるごみを分別し、有価物を回収することで、ごみを減らす」ことを目的として、「コタキナバル市における廃棄物管理の改善」事業が2015年12月から(一社)あきた地球環境会議・秋田市、コタキナバル市(以下KK市)の協力により実施されています。2017年9月に、秋田からの派遣によって行なわれた現地活動の様子を紹介します。

パイロット地区での意見交換・視察

ビニール用の回収箱に金属が混ざっています。3地区ごとに分別に差があります。

秋田市の手法を参考にごみは18種類に分類され、それぞれ計量されます。

 現在、本プロジェクトを通じて、KK市の3地区にて有価物であるビニール、古紙、鉄、アルミに特化した分別回収の試行(パイロットプロジェクト)が行われています。今回、それぞれの地区を訪問し住民との意見交換が行われました。

 住民の中には、お手伝いさんが外国籍という方もいて、各家庭で分別の必要性や方法が十分に理解されず、それが分別が中々進まない理由のひとつと分かり、日本との違いに気づかされる機会となりました。

 また、開始から3か月経過したパイロット地区での変化を確認するため、ごみ組成調査も行われました。
パイロットプロジェクトが住民のごみに関する一般的な理解や3R(リサイクル、リデュース、リユース)に関する理解向上につながっていることが、この調査を通じて確認できました。

協力住民とのごみ分別ワークショップ

ごみの種類と割合を円グラフで表現します。

 ワークショップは、パイロット地区の住民、KK市職員が一緒になって行いました。「どんなごみが家庭から出ているか」を書き出し、ごみの種別による割合を予測し、グループごとに発表しました。その後、実際の割合が伝えられたところ、各グループとの予測との大きな違いに驚きの声が上がりました。次に、カードに書かれた60種類のごみを、紙、プラスチック、金属、生ごみ、その他に分別するというゲームを行いましたが、「中身が入ったボトルはごみだが、中身を捨て、洗うとリサイクルができる」など、ごみ分別について具体的に学び合いました。

ガードレールよりも高く積み上げられたごみ。

 その後、市郊外のごみ最終処分場の視察を行ない、参加されたご夫婦にお話を伺いました。
 「6年生の息子が学校で3Rについて学び、私たちに教えてくれます。毎週金曜日、空き缶、新聞、ペットボトルを学校に持っていき、回収しています。しかし、学校が回収しない、普段私たちが捨てているごみはどうなっているのか?と疑問に思い、今回参加しました。すでに満杯の最終処分場に未分別のごみが運ばれ続けている事に驚きました。自分の市のことなのに、今まで何も知りませんでした。ビデオ、写真を撮ったので、息子だけではなく、近所の人々にも見せ、共有したいです。」と話していました。

人の手によって有価物が収集されている様子。参加したご夫婦は驚いていました。

 今回のワークショップから気づきが生まれ、今後の生活に少しずつ変化が起こっていくのではないでしょうか。特に、最終処分場でのご夫婦の言葉は、自国の現状を知り、小さなアクションが始まった瞬間だと私は感じました。


 このプロジェクトは2018年12月まで実施されます。今後、KK市での家庭ごみ分別・回収が少しずつ改善し3Rにつながるよう、今後も秋田市とコタキナバル市の協力が続けられます。

(報告者:JICA秋田デスク 櫻庭)