【秋田県】2019年度JICA東北・JICA二本松教師海外研修に参加した先生による授業実践が秋田県立五城目高等学校で行われました

2019年12月12日

世界の食糧問題について発表

MY SDGs  

「MY SDGs」ボード

教室にはタンザニアのアイテムも!

秋田県立五城目高等学校の八栁英子教諭が、11月21日(木)同校3年生に対してタンザニアに関する授業を行いました。

この日は、Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標。以下、SDGs)の17のゴールの中から自分たちが取り組みたい課題を各グループで選び、その課題について調べた内容をポスターにして発表する、「ポスターセッション」が行われました。
それぞれのグループが、貧困、食品ロス、防災、水などをテーマに掲げ、問題の原因や現状、世界や日本の課題について世界地図やグラフ、統計を用いて発表しました。

JICA秋田デスクが、食品ロスの問題について調べた生徒に、『現状について調べる前と後の行動の変化』について質問したところ、「食べ残しをしないことと、食材を買い物に行く際は買いすぎないように気を付けている。
私たち高校生でも、実生活の中で実践できることはある」と目を輝かせて答えてくれました。

本時(ポスターセッション)の目標は以下3点。

①プレゼンテーションを通して表現力や説明力を身につけること
②相手のプレゼンテーションを聞いて的確に評価すること
③地球的課題の解決に向けて自分にできることを考えること

授業の最後には、タンザニアの小学校で子どもたちの様子を記録した動画を使って、現地の様子を紹介。
今後は生徒一人ひとりが、星型の付箋にSDGsの課題解決のために何をするかを書き、My SDGsを作成するそうです。
MY SDGsボードは、地球が真ん中にあり、その周りに星型の付箋が貼られるポップなデザインで、完成が楽しみです。

八栁教諭は、「世界で起きている問題について、調べるだけではなく、その課題のためにどう関わるかを考え、自分の行動を変えることで世界の人びとの幸せにつながることを分かってほしい。」という想いから、高校生がSDGsで取り組むことができることは何なのか考え、実践するところにこだわって授業構想を練ったそうです。

また、「かねてから行きたかった」というアフリカの地に今回行ったことで、「私たちはアフリカに対して『貧しい』『可哀そう』『援助』というようなネガティブな視点を持ちがちだけれども、現地の人々にはありのままの生活の中で感じる幸せがある、ということを見落としてはいけない」と強く実感し、「当たり前」だと思っていた自分自身の生活や考え方について改めて考えるようになった、と話してくださいました。
八栁教諭が、タンザニア訪問で得たものを活かしつつ、秋田県の高校生が新しい視野を得られるような開発教育を続けていただきたいです。

(JICA秋田デスク野口)