【宮城県】令和元年度国際協力セミナー「スポーツと国際協力・国際交流」を開催しました

2020年2月4日

【画像】 2020年はいよいよ東京オリンピック・パラリンピックが開催されます! 
 2020年2月1日、JICA東北は「スポーツと国際協力・国際交流」を開催し、32名の方にご参加いただきました。本セミナーでは、様々な形で“スポーツを通じた国際交流や国際協力”に取り組んでいるゲストからパネルトーク形式でお話を伺いました。

 まずは『びっくりたまげた 世界にはこんなスポーツが!』クイズです。「コロンビアの国技である“テホ”。砲丸を投げて的に当たると何が出るでしょう?」(答え:火) 「キルギスの“馬ラグビー”でボールになっている動物は?」(答え:羊/ヤギ)
 競技自体も驚きですが、判定方法も驚きのスポーツの数々。日本の大相撲も、外国から見ればオドロキのスポーツかもしれません。

パラリンピックホストタウン、カンボジアでのカヌー指導   

【画像】 続いて4名のパネリストからお話を伺います。チリ出身で加美町国際交流員のカタリーナ・サラビアさんは、業務を通じて、普段の生活でも車いすユーザーやバリアフリーがとても気になるようになったこと、スポーツ交流には言葉の壁がないと感じたことなどをお話くださいました。
 佐藤幸也先生は、宮城県石巻商業高等学校カヌー部顧問で、NPO法人リバーエイドジャパン副代表も努められています。カンボジアでのカヌー指導について、セメントで手作りしたバーベルや底が擦り切れたシューズの写真を映しながら、道具や環境整備に苦労しながらも力強く努力する青年たちの姿、また「センスのいい選手はすぐにフォームや記録が改善する」と話してくださいました。

スポーツ分野の青年海外協力隊員たち

左・三浦さん、右・小林さん

 これまでJICAボランティア事業では、90か国に4,300名以上のスポーツ隊員を派遣してきています(2019年3月末)。青年海外協力隊・日系社会青年ボランティアとしてそれぞれブータンとブラジルでスポーツ指導をしてきた三浦 文香さん(卓球)と小林 蒔さん(ソフトボール)は、現地のスポーツ事情や、スポーツの競技力向上だけではなく規律やルール、仲間と協力すること・チームワークの大切さに重点を置いて活動したことを話してくださいました。
 小林さんは「楽しい!」と感じ継続してもらうため、またチームワークを向上させるため、時にはみんなで料理を作ったり手芸をしたり、そして保護者を巻き込んで活動を進めたそうです。

 

【画像】 質疑応答は、「パラリンピックがもっと注目されるためにどうしたらいいか」「リオオリンピック後のスポーツ振興はどうだったか」「言語も文化も違う国でどのように指導したか」など、パネリストのお話に匹敵するような熱い議論となりました。また、来場いただいた多くのみなさまより、「オリンピック・パラリンピック、またスポーツを通じた国際協力への興味関心が向上した」とお答えいただきました。

 スポーツは、競技力向上や心身の健全な発達だけでなく、国際協力や地域の活性化、社会のダイバーシティ創造など、さまざまな可能性を持っています。2020年2月1日時点で、体育・スポーツ隊員は全世界で253名!JICAはこれからもスポーツを通じた開発に取り組んでいきます。
(報告者:JICA東北市民参加協力課 佐藤)