【宮城県】2019JICA東北 教師海外研修事後研修・開発教育指導者研修を実施しました。

2020年2月14日

2019年12月7日(土)に2019年度教師海外研修 事後研修、翌8日(日)に開発教育指導者研修を実施しました。
事後研修には本年度の参加教員など17名が、開発教育指導者研修には本年度の参加教員をはじめ、過年度参加教員、協力隊OV,その他教員、開発教育実践者など27名に参加いただきました。

※本研修は、下記の目的で実施しています。
①教師海外研修の振返りと互いの授業実践に対する意見交換を行い、研鑽を積むこと
②今後の開発教育の取り組みに向けた意見交換及び情報共有を行うこと
③教師海外研修参加教員へ、開発教育実践の場を提供すること

1日目の事後研修では、本時指導案を壁に張り出し、30分ごとに、各校での実践報告10分、授業体験5分、質疑応答10分で順番に発表を行いました。

授業体験では、日本のすり鉢と現地の同じような用途の料理器具を比べる、日本のお米とタンザニアのお米を比べる、友達になったタンザニアの人にカラフルなボールペンをあげるのかあげないのかを考える、日本とタンザニアのちがいについて『あっていいちがい』なのか『あってはならないちがい』なのかを考えるなどの授業が行われました。
先生たちは生徒になりきって授業に参加し、お互いの授業から学び合い、よりよい授業を行うための意見交換が行われました。

2日目の開発教育指導者研修、午前中の開発教育ワークショップ体験においては、齋藤久美子先生(高畠町立高畠中学校、2018年度教師海外研修参加者)のファシリテーションにより『おいしいチョコレートの真実(作成:国際NGO ACE)のワークショップを体験しました。
グループそれぞれがカカオ生産に関わる一つの家族という設定で、カカオ生産を取り巻く課題や、消費者としてできることを考えました。 

その後、昼休憩をはさんで、小学校、中学校、高校、その他(国際NGO/JICA)のグループに分かれ「開発教育実践における、追い風と向かい風を考えるワークショップ」を実施。追い風としては、人脈と実践の機会があることなどが、向かい風としては、時間がないことと管理職の理解がないこと、が挙げられました。

次に、FKG米沢(教師海外研修や海外協力隊OVで作られたグループ)の紹介が、寺澤恵先生(米沢第五中学校、2008年度教師海外研修参加者)から行なわれ、その後県ごとのグループで今後1-2年の間に何ができるかを話し合いました。

宮城では「せんだい地球フェスタへの出展」、秋田では「月に一回開発教育セミナー実施」、青森では「教員研修時に開発教育の紹介やワークショップを行なう」、山形では「オリパラホストタウンを活用した国際理解イベント」、岩手では「FKG米沢のようなグループの立ち上げ」、福島では「郡山市で中高生向けのイベント」、という計画ができました。

2日間の研修の最後には、2019年度に参加された先生方が一列に並び、感謝の言葉が述べられました。約1年にわたる研修に参加いただきありがとうございました。
これからは、学校で、地域で、開発教育の実践を継続して下さることを期待しています。

<参加者の声>

良かったプログラム
◇実践報告
・仲間の姿に心を動かされ子どもをまた見つめたくなった
・子どもたちの現状に合った素晴らしい取り組みを聞くことができた
・気づきが得られモチベーションが上がった
・いろいろ応用できそうだとわくわくした

◇チョコレートのワークショップ
・開発教育の重要性と視点を体感できた
・ジブンゴトとして考える価値を改めて知った
・すごく考えさせられる内容だった
・生徒の気持ちになって体験できた
・開発教育について考えを深めることができました。

◇県ごとミーティング
・新しいアイディア共有とネットワークづくりができた
・次の行動までの具体例を今日出せた

その他の感想

・他地域に住む同じ目的を持った仲間(実践者)に出会えた
・ファシリテーターとしてどうあるべきかを学べた
・職員の研修や授業でさり気なく取り入れたい
・色々な人々とお話をすることができて、刺激になりました
・知ること、知ったことをどうactionに移していくかを考えるヒントになったと思います
・ファシリテーターとして、どう投げかけるか等がとても勉強になった
・熱気あふれる会で、刺激と勇気をもらいました
・たくさんの方法を知ることができる貴重な回でした
・自分のカリキュラムの中でアクティビティやリソースを参考にさせて頂きます
・今日の学びを、課題研究の時間で生徒に伝え、校内に広げていくことが重要だと感じました

(報告:JICA東北 清水)